2万年前のものと測定された頭骨化石(県教育庁提供)
人骨の発見場所
新石垣空港建設予定地内の白保竿根田原(さおねたばる)洞穴で発見された人骨化石が、今から1万5千〜2万年前の旧石器時代のものであることが4日、県教育庁などの調査で分かった。県内で見つかった旧石器時代の人骨化石を直接測定したのは今回が初めてで、直接測定した人骨では国内最古。旧石器時代の沖縄に人類が渡来していたことを裏付ける証拠となる。県教育庁は2010年度から、発見現場の本格的な発掘調査を実施する方針。調査で現場の遺跡としての重要性が確認された場合は、13年3月開港予定の空港建設計画にも影響を与える可能性がある。
人骨は2007年から09年にかけ、約1万4千年前のものとみられるイノシシの骨などと一緒に出土した。
旧石器時代のものと分かったのは、20〜30代男性の頭骨、性別不明の中足骨、成人男性の腓骨(ひこつ)の3点。県の依頼を受けた東京大学大学院の米田穣准教授は同3点からコラーゲンを抽出し、有機物中の放射性炭素の減り具合から年代を測定する「放射性炭素年代測定」を実施した。その結果、頭骨片のコラーゲンから約2万年前、中足骨から約1万8千年前、腓骨(ひこつ)から約1万5千年のものであることを示す値が出た。
これまで、県内では山下町第1洞穴人(約3万2千年前)、港川人(1万8千年前)などの人骨化石が見つかっているが、これらは一緒に発掘された木炭などを測定して年代を推測したもの。人骨の抽出物を直接測定したものでは静岡県浜松市の浜北人(1万4千年前)が最古とされていた。
米田准教授は「琉球列島で旧石器時代人の存在が確実になったことは、日本人の起源を探る上で非常に重要な発見」と協調し「今後の発掘調査にも期待したい」と語った。
同洞穴について、県埋蔵文化財センターは08年5月に現地調査を実施したが、「遺跡とは考えにくい」と結論を出し調査を終えていた。文化庁からの指導を受け、琉球大、愛知教育大などと共同で調査を実施した。
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