学生たちが語学講座を開講し、新入生を支援する名桜大学の言語学習センター=2日、名護市の名桜大学
全国の私立大学では近年、学力検査を必要としないAOや推薦入試で入学する学生が主流。そのため学生間で生じる学力格差が課題となっており、大学は入学前教育など、格差を埋める学生支援策に取り組んでいる。名護市の名桜大学(瀬名波栄喜学長)は昨年4月から、学生主体で運営する支援センターを活用したユニークな新入生支援を取り組んでいる。
名桜大学が取り組むこのプログラムは、言語学習センター、数理学習センター、学生ボランティア集団「名桜ウェルナビ」の2施設と1団体を柱に、文部科学省の支援を受けて運営されている。
◆「チューター」が常駐
言語学習センターと数理学習センターには「チューター」と呼ばれる学生スタッフが常駐し、新入生たちの学習を助けている。
言語学習センターは2001年設立。9人のチューターが所属し、それぞれが語学や会話の講座を開講しており、学生は無料でそれを受講する。チューターの国籍は日本、中国、ブラジルなどさまざまで、学べる言語も多彩だ。昨年5月設立の数理学習センターには、理数系と情報処理に強いチューターが8人所属。理系科目の自習支援のほか、パソコンの操作なども教えている。二つのセンターが、大学で学ぶ基礎力となる語学、理数系、情報処理の3分野の支援を総合的にカバーしている。
プログラムのかじ取り役を務める国際学群の木村堅一教授は「学生同士だから敷居が低く、教員に見えない部分もサポートできる」と説明。「学習センターはチューターたちにとっても、企画・運営力を成長させる場になっている」と話した。大学の講義との連携や利用促進が今後の課題という。
◆人間関係をつなぐ
「名桜ウェルナビ」は新入生歓迎のため07年に立ち上げたボランティア集団。名称は「ウエルカム」と「ナビゲーション」を組み合わせてつくった。2〜4年生30人が所属している。
大学本部棟に事務所を構え、学部、学科に応じた履修登録の助言や大学案内などを行っている。
学生会を持たない同大学では入学後、友人ができずに人間関係でつまずく学生も少なくなかった。新入生歓迎イベントを開催する「ウェルナビ」は、新入生と在校生、教職員をつなぐ役も果たすようになった。
「県外出身で、初めての沖縄での一人暮らしに戸惑う新入生の相談を受けることもある」と話すのは、知念鈴奈さん(看護学科2年)。悩み事など個人的な相談をしに窓口を訪れる新入生もいるという。「他学部の学生とかかわる機会をつくるのも仕事。とてもやりがいがある」と語った。
(山城祐樹)
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