沖縄本島近海地震を受けて、加藤祐三琉球大名誉教授(防災地質学)は「今回のことを教訓に、県民は地震に対する危機意識を持つべきだ」と警鐘を鳴らした。同教授は「沖縄本島は、阪神大震災(1995年)の原因になったユーラシアプレートのへりにあり、いつ地震が起きてもおかしくない。沖縄に地震が少ない、と考えるのは迷信だ」と強調した。
同名誉教授が文献から明らかにした県内の地震発生状況によると、県内では1882年に那覇市付近で400カ所以上の石垣が崩れる地震が発生した。1909年には石垣が崩れ、2人が死亡する地震が起きている。被害の状況から二つの地震は今回同様「震度5程度」と推測されている。
加藤名誉教授は、今回の地震で住宅の水タンク落下の被害が50件以上発生している点を特徴に挙げ「脆(ぜい)弱(じゃく)な台に小さくても1トンはあるタンクが載っており、大変不安定な構造のものが多い。耐震面で不安が指摘されているピロティー住宅のようなものだ」と危険性を指摘する。「早朝だから人的被害はなくて済んだが、これが昼間だったらと思うとぞっとする。金属の脚がさびて危険性が増しているものも多いはず。この際、各家庭ではタンクの安全点検を実施すべきだ」と訴えた。
また、人口が多く平地が少ないため、斜面に土を盛り、ひな壇を造る丘陵住宅地や、盛り土による造成工事が多くなる県内の住宅地造成事情を警戒。「ずさんな工事だった場合、雨で地盤が緩んでいる所に大きな揺れが来ると、崩れる危険もある。排水路の設置などが規制に沿って行われているか、しっかり監督する必要がある」と注意を促した。
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