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酪農・畜産排水 人工湿地で浄化 北海道農研が世界初2010年3月9日  このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録

 トリム(那覇市、新城博社長)が製造・販売する人工軽石を用い、酪農・畜産排水を河川に流せる水準まで浄化する世界初の人工湿地システムを、独立行政法人「農業・食品産業技術総合研究機構」の北海道農業研究センターなどが開発した。維持経費は年間で20万円以内で、機械に頼る現行の処理方法の5分の1未満。経費節減と環境浄化を両立した。トリムは「酪農だけでなく、養豚場で出るふん尿にも応用できる。畜産経営に資する画期的システムを県内外に広げたい」(坪井巌専務)と話している。
 人工湿地システムは、植物のヨシや砂利、トリムが製造する人工軽石「スーパーソル」などのろ過作用などを利用する。排水を染みこませ、リンなどの有機物をろ過する湿地と、硝酸を地中に流して窒素ガス化する湿地を組み合わせる。機能が異なる16メートル四方の人工的な軽石層がある湿地を4カ所設け、ポンプや地形の高低差を使って排水を流し込み、浄化する。
 酪農で乳を搾る際に出る排水にふん尿などが混入した雑排水の処理は、北海道の農家の頭痛の種だった。1日50トン以内は法規制がなく、沈殿池などで処理し、河川に流しているが、多額の設備投資と電気代が掛かる場合があった。
 2004年から、北農研などが研究に着手し、06年に軽くて水に浮くスーパーソルが採用された。北農研の加藤邦彦主任研究員は「寒冷地で高濃度の排水を通年処理できる人工湿地システムは世界で初めて。断熱と目詰まり防止効果が大きく、湿地の凍結防止に役立つスーパーソルを用いた効果は大きい」と話している。
 北農研によると、管理費は搾乳施設の規模にかかわらず、年間11万〜22万円。施行費用は同時に16頭の乳を搾れる施設で640万円〜800万円。従来の排水処理施設(約2千万円)に比べ半額未満となる。
   ◇    ◇
 この浄化システムの市場開拓検討会・研究成果発表会が12日午前10時から那覇市の沖縄産業支援センターで開かれ、北農研の加藤研究員らが報告する。定員50人(先着順)。問い合わせはOKINAWA型産業振興プロジェクト推進ネット(電話)098(894)7651。



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