民主党新体制の陣容がほぼ固まった。キーワードは「脱小沢」。「小鳩体制」とやゆされた小沢一郎幹事長による「権力の二重支配」、不透明な「政治とカネ」の問題に終止符を打つ意味のようだ。
クリーンで分かりやすい政治体制をどう実現するか。菅直人新政権に有権者の期待が高まっている。
民主党初の鳩山由紀夫首相は、支持率が急落し退陣を余儀なくされた。原因は「政治とカネ」「普天間」問題と鳩山首相自らが認めている。
政権中枢にいる二人のリーダーが「カネ」の問題をクリアできず、内閣支持率は20%を切り、鳩山首相は小沢氏を道連れに退陣した。
直後の共同通信の世論調査では民主支持率は倍増し、菅新首相への期待値は57%と急回復した。
「参院選狙い」と見え見えの退陣劇ながら、世論は「脱小沢」を評価し、権力の二重支配と「政治とカネ」に対するけじめに、一定の評価を下したといえよう。
菅新首相は「脱小沢」を掲げ、小沢幹事長と距離を置いてきた枝野幸男行政刷新相を幹事長に起用。廃止で幹事長に党内権限が集中していた「政務調査会」を復活し、政調会長に玄葉光一郎氏を起用するなど、菅新体制は小沢氏の影響力排除を一気に進めている。
一方で納得がいかないのは沖縄県民だ。二重支配と「政治とカネ」は、脱小沢でけじめをつけるにしても、鳩山首相を退陣に追い込んだもう一つの問題「普天間」は放置されたままだからである。
昨年の総選挙を前に「最低でも県外」と公約しながら、政権奪取後は8カ月間も「県外移設」の思わせぶりな態度に終始し、最後は県内、しかも辺野古に回帰し、日米合意を決めた上での退陣である。
「普天間」での失態、失政で退陣した鳩山内閣だが、菅新内閣の陣容は「普天間」を混迷させた閣僚らがそのまま残る「居抜き内閣」の様相だ。「居抜き」とは、「住宅や店舗を、家具や商品・設備をつけたまま売り、または貸すこと」(広辞苑)の意。鳩山内閣の18人中11人の主要閣僚が居残る見込みだ。
国外・県外移設を求める圧倒的な「県民意思」を無視し、辺野古での日米合意を進めた岡田克也外相、北沢俊美防衛相も続投である。
「辺野古」ありきの日米合意継承が「続投」の意とするならば、県民は納得しまい。新内閣も早晩、鳩山内閣と同じ命運となりかねない。
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