「酒は首里御酒(スイウザキ) ししや小禄村 飲み過ぎたがさゆら さなじ脱がちち」。先輩から聞いた読み人知らずの琉歌だが、解説を聞いて感心した
▼今から約60年前の1953年の那覇市は、隣に小禄村と、首里市、真和志市があった。54年、市町村合併があり、那覇市と首里、小禄が合併して新しい那覇市が誕生する。しかし、真和志市は合併に参加しなかった
▼先の琉歌はその状況を風刺して詠んだものだ。直訳すれば「酒は首里、肉は小禄(が最高だ)。それで飲み過ぎたのか、さなじ(男性の下着のことだが、さなじは形状がまわしと似ていることから、まわし転じて真和志市を指す)を脱いでしまった」となろうか
▼当時、那覇市の住民は、真和志市が参加していない合併に不満だったのだろう。琉歌の作者は、それをストレートに言わず、三八六の琉歌にユーモアを込めて託した。その琉歌が影響したかは知らないが3年後の57年、真和志市も那覇市に編入され今の那覇市となった
▼今週、米国からキャンベル国務次官補が来日し、ルース駐日米大使が来県する。普天間の辺野古移設の推進が目的だ
▼移設を拒否している沖縄に日米両政府の有形、無形さまざまな圧力がかかるだろう。強大な権力に抗して、住民が意志を貫き通すには知恵がいるが、しなやかさとしたたかさを持つ風刺精神も武器に加えたい。
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