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死刑執行 制度存続の国民的議論を2010年7月31日  このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録 twitterに投稿する

 民主党政権になって初めて、2人に死刑が執行された。
 昨年7月に3人の執行があって以来1年ぶりで、命令した千葉景子法相は執行の現場に立ち会った。法務省によれば、法相が立ち会うのは初めてという。
 千葉法相は「慎重に検討し命令した。あらためて死刑について深く考えさせられた」と述べ、国民的な議論の契機にしたい考えを示している。
 かつて千葉法相は「死刑廃止を推進する議員連盟」のメンバーでだった。それだけに、今回決断した理由の説明がほしい。
 ただ、これまで密室で行われた死刑執行が、今回、法相の立ち会いの下で行われたことは、情報公開という面からは大きな前進だ。
 どう感じたのか。現場がどうであったのか。法相自身がより積極的に語ることが、国民的議論を促すことにつながる。
 法相は30日の閣議後の記者会見で、8月中にも存廃を含め死刑制度の在り方を検討する省内の勉強会の設置、東京拘置所内の刑場を報道機関に公開したい考えを示した。
 これまでも死刑制度存続の是非をめぐる徹底議論の必要性は指摘されていた。このような情報公開の動きが進めば、なかなか深まらなかった議論も活発化するはずだ。
 今年2月、内閣府が公表した世論調査では、死刑容認派は過去最高の約85%だった。その半数は犯罪抑止力を理由に挙げている。
 先進国で死刑を存置させているのは日本、米国のみだ。世界的には欧州を中心に廃止や停止が大きな流れとなっている。
 その理由は「冤罪(えんざい)の場合に取り返しがつかない」「市民が選ぶ政府が市民を殺すことはできない」などだ。冤罪事件が絶えない日本では“もろ刃”の怖さがある。
 廃止した旧西ドイツなどでは凶悪犯罪は増えていないというデータもある。
 昨年から、裁判員制度がスタートし、国民が死刑の判断をする可能性が出てきている。
 国民が直接、刑事裁判にかかわるいま、一人一人が死刑をめぐる問題に真剣に向き合わなければならない。そのためには情報開示が重要である。
 今後、法務省勉強会での議論内容などの情報開示を進め、国民が死刑制度について考える材料を積極的に提供していく必要がある。


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