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県知事選、伊波氏出馬を正式表明 「新しい沖縄へ挑戦」2010年10月3日  このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録

「今の県政の閉塞感を打破する」と知事選出馬の決意を述べる伊波洋一氏=2日、宜野湾市のラグナガーデンホテル

 宜野湾市長の伊波洋一氏(58)は2日、宜野湾市内のホテルで記者会見を開き、11月28日に投開票される県知事選(11月11日告示)への出馬を正式に表明した。伊波氏は「保守県政下での失われた12年に終止符を打ち、新しい沖縄への挑戦をスタートさせる」と県政奪還の決意を述べた。
 米軍普天間飛行場の県内移設断念に向けて「県民が明確に県内移設に反対だということが結果として出れば、日米両政府は辺野古移設をあきらめざるを得ない。辺野古なしにグアムやハワイ、米本国への移転実現を求めていく」と知事選の意義を強調した。
 尖閣諸島をめぐる対応では「軍事的な緊張を高めることはよくない」と述べ、尖閣視察や先島への自衛隊配備の必要性を否定した。
 再選出馬する現職の仲井真弘多氏(71)が普天間飛行場の県外移設要求に転換したことについては「県民は県内移設に反対しており、県政が県外移設に行き着いたのはいいことだ。私自身はこれまでずっと県内移設に反対し、ぶれていない」との見解を示した。
 一方で「現県政には閉塞(へいそく)感があり、財政難を理由に削減、廃止の声しか聞こえない」と仲井真氏の県政運営を批判。一括交付金などの形で自由度の高い財源移譲を政府に求めていく考えを強調した。
 仲井真県政が策定した初の長期構想「沖縄21世紀ビジョン」の取り扱いは「現県政にはカジノを導入する意向がある。(構想の中身を)取捨選択していく」と見直しに言及した。
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 伊波洋一(いは・よういち) 1952年1月4日生まれ。宜野湾市出身。琉球大物理学科卒。74年宜野湾市役所入り。市職労委員長、中部地区労事務局長を経て、96年県議選で初当選。県議2期目の2003年に市長選に立候補し、初当選。現在2期目。


◆解説/普天間の戦略焦点 現職「転換」への対応鍵
 知事選出馬を正式表明した宜野湾市長の伊波洋一氏(58)は「県民が県内移設反対の意思を示す選挙にしたい」と訴え、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反発する県民世論の高まりを、12年ぶりの県政奪還に向けた追い風とする構えだ。ただ、現職の仲井真弘多氏(71)も県外移設要求へと踏み込み、先の参院選と同様に基地問題の争点がぼける可能性も出ている。現職の政策転換にどう対応するか、伊波陣営の戦略の打ち出し方が選挙戦の鍵となる。
 与那国島など離島や先島への自衛隊配備をめぐり、伊波氏は地域の軍事的な緊張を高めるとして否定的な立場を表明し、南西諸島へ自衛隊を増強する国の方針に理解を示す仲井真氏とは一線を画した。安全保障をめぐる基本的な主張の違いは鮮明であり、自衛隊の離島配備の是非は知事選の争点に浮上しそうだ。
 仲井真氏が普天間の県外移設に転換したことに対し、県政野党は「知事選のための争点隠しだ。県外と言いつつ、県内移設には反対していない」と追及を続ける姿勢が大勢だが、「現職がわれわれの主張に近づいてくるほど、県民要求に応えるという点で違いがなくなる。基地問題以外の政策で勝負する意識が必要だ」として、県民生活や経済分野で争点を明確にすべきとする意見もある。
 また、7年前の宜野湾市長選で「5年以内の返還」を選挙公約に掲げて当選した伊波氏だったが、結果として市街地に位置する飛行場の危険な運用は現在まで続いている。普天間問題の先行きが見通せない中で、飛行場の固定化を懸念する声も上がっている。今回の選挙戦を通じ、実効性ある危険性除去の対策や、閉鎖・返還の道筋をあらためて示すことが求められる。
 伊波氏は2日の出馬会見に先立ち、推薦する社民、共産、社大との間で(1)海兵隊撤退、日米共同発表撤回を政府に求める(2)カジノ導入に反対―など5項目の基本姿勢に調印した。10月下旬の選挙公約の発表に向けて、3党と政策のすり合わせを急いでおり、公約の打ち出し方が焦点となる。(与那嶺松一郎)

◆出馬表明要旨 「失われた12年」に終止符
 知事選立候補の決意をした理由は三つある。
 一つは辺野古への県内移設を断念させ、普天間飛行場閉鎖・返還を実現するためだ。当選すれば4月25日の県民大会決議に沿って県政を挙げて県内移設に反対する。
 二つは、県内移設に翻弄(ほんろう)され続けた保守県政下の「失われた12年」に終止符を打ち、自立し発展する新しい沖縄への挑戦をスタートさせる。脱基地を推し進め世界に開かれて共生する平和な沖縄を創(つく)っていく。
 三つは、県民のための県政を創ること。教育、医療、福祉、環境の各分野において、今の沖縄県政には閉塞(へいそく)感がある。理由は財政難を理由に「削減、廃止」しか聞こえないからだ。これら分野での県民ニーズは高まっている。しっかりと財源を創り出して課題解決に取り組みたい。


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