
特定健診が全国一斉に始まってもうすぐ4年目を迎えようとしています。沖縄県は心血管病や糖尿病性合併症をおこす方が少なくなく従来の生活習慣病対策だけでは、その改善は難しいといわれてきました。その後の研究で内臓脂肪の過剰な状態(内臓脂肪型肥満症)が心血管病の発症に大きく関連するということが分かり、健診にも腹囲測定が導入され簡便に心血管病リスクを把握できるようになっています。
最近になって高血圧症・糖尿病・脂質異常症・内臓脂肪型肥満症・メタボリックシンドローム(以下メタボ)・睡眠障害・タバコ病などの生活習慣病が心血管病だけでなく、心房細動という不整脈とも深くかかわっていることが明らかとなってきました。
心房細動は異常な電気的興奮が不規則に心臓を動かすという代表的不整脈の一つで、近年は増加の一途をたどっています。脳卒中の約3分の1がこの不整脈を原因(心原性脳塞栓(そくせん)症)とし、時に重篤な経過をたどることがあります。自覚症状は突然出現停止する胸の拍動(動悸(どうき))ですが無症状のこともあります。心臓のポンプ機能が約20%減少することから心不全をきたすこともあります。
国内外から生活習慣病と心房細動の関連について報告がなされています。当院で行った検討でも、心房細動の方では高血圧症76%、内臓脂肪増加が67%、糖尿病血糖異常者は64%、メタボ合併が約半数(47%)を占め、有意な関連性がありました。これらを日常におきかえて解釈すると、メタボをきたすようなライフスタイルを一つ一つ改善していけば心房細動も予防できる可能性が見え始めたわけです。
健診を受けて、ご自分の日々の習慣をしっかり点検する必要があります。長年のうちに積み重なってきた生活習慣病は一朝一夕にすぐさま正常にすることは大変難しいことです。しかししっかり確かめて日々少しずつ積み重ねてゆけば病気の予防だけでなくよりよい生活を享受できることでしょう。
(大城義人、翔南病院)
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