環太平洋連携協定(TPP)参加問題は、国民の賛否が二分されている状況が鮮明になった。それでも、野田佳彦首相は12日にハワイで始まるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議での参加表明に傾き、民主党は反対論が強まる党内を強引に参加へ集約しようとしている。
踏みとどまり、広範な国民の声を吸い上げ、時間をかけ議論を尽くしてこそ、民主主義国家だ。
日本世論調査会の全国電話世論調査は、「参加した方がよい」(38・7%)と「参加しない方がよい」(36・1%)が拮抗(きっこう)した。
参加の影響について「政府が説明していない」とする回答は78%に上った。国民は政府の不誠実な態度を冷静に見詰めている。結論を出す最低限の前提となる情報開示が決定的に不足している。国民に背を向け、米国の顔色をうかがい、将来に禍根を残す形で参加を決めてはならない。それは政治主導のはき違えにほかならない。
一方で、TPP問題では参加を促す論調が強い在京大手メディアと反対・慎重論が強い地方紙の主張の違いが際立つ。報道が世論にどう影響を及ぼしているのか、気になるところだ。賛成した国民が十分な判断材料を持ち合わせているのか、疑問も残る。
米国など9カ国がAPECでの大枠合意を視野に交渉を進めるTPPは、10年以内の関税撤廃を原則に、投資の規制などを緩めてビジネスの国際障壁をなくすことを狙う。総じて急進的である。
国際競争力強化の観点から賛成する経済界と、輸入農産物の拡大に危機感を深める農業界の対立が鋭さを増している。
県内では、基幹作物のサトウキビなどの第1次産業が壊滅的打撃を受けるなどとして、9割に当たる37市町村長が反対し、仲井真弘多知事も反対姿勢を鮮明にした。
知事を含めたほぼ全首長が政府による影響の検証、国民的議論が不足していると指摘している。
TPPを「平成の開国」と称するほど、日本は閉鎖的なのか。世界貿易機関に加わり、12カ国以上の国・地域と自由貿易協定を交わす日本は閉鎖的ではあるまい。極端に低い穀物自給率は、農業分野でも一定程度市場が開かれている証左ではないか。
政府が提示する数値や定義を検証し、過度な自由貿易による国民生活全般への影響を見極めたい。
次の記事:那覇福州友好30年 歴史踏ま...>>
今日の記事一覧
今月の記事一覧
最近の人気記事




ウィークリー1毎日更新!求人情報ならこちらから!
ぷらっと沖縄県内最大級!!お店選びが楽しくなるサイト!
総合住宅展示場アワセベイ住みたい家がここにあります。
しんぽう囲碁サロン世界中の囲碁ファン会員と対局
ライブカメラ琉球新報泉崎ビルに設置したライブカメラ
りゅうちゃん商店ウェブサイトからも購入可能に!
ちょBit新報パーソナルアド
琉球新報開発豊富な実績と媒体で、沖縄の心を結ぶ代理店です
琉球新報の本琉球新報の本がネットでも購入できます
週刊レキオ生活情報満載の副読紙。毎週木曜お届け
新報カルチャーセンター130講座 学ぶ楽しさがいっぱい
新報ローカルブログミニコミ紙連動のローカル情報

〒900-8525 沖縄県那覇市天久905
紙面・記事へのお問い合わせは、読者相談室までどうぞ。
電話098(865)5656 (土日祝日をのぞく平日午前10時〜午前12時と午後1時〜午後4時)
©The Ryukyu Shimpo
本ウェブサイト内に掲載の記事・写真の無断転用は一切禁じます。すべての著作権は琉球新報社または情報提供者にあります。