音楽を通して交流した日亜学院の児童とORT学校の学生ら=ブエノスアイレス市のORT学校
日本人移住者子弟が通う日亜学院の5年生と主にユダヤ系の子弟が通うORT学校の音楽プロダクション学科の学生との初めての交流授業が11月25日、ORT学校の大講堂で開かれた。ORT学校の学生たちによる演奏をバックに、日亜学院の児童たちが「上を向いて歩こう」などを歌い、音楽を通して交流を深めた。
日亜学院は1972年にアルゼンチンにおける日本人移住者の子弟のための日本語講座から始まり、発展して現在はアルゼンチンと日本を結ぶ学校として定評がある。ORT学校は日亜学院の向かい側に位置し、主にユダヤ系の人々への教育を行うWorld ORT教育団体に属している。
交流では、日亜学院児童が日本語で歌い、ORTの学生がエレキギター、ドラム、キーボードなどでバンドを構成した。リハーサルから音楽を録音するまでの過程をビデオカメラで撮影した。最後に音楽プロダクション専門の学生が、音響装置を駆使して、音の調整、ミキシングなどを行い、最終的に「上を向いて歩こう」と「輪になって踊ろう」の録音を行った。
日亜学院で音楽教育を実践しているJICAシニアボランティアの新田佳世教諭は「日本語はまだ難しいと感じても、子どもたちは音楽は大好きで熱心に歌おうと努力する」と話す。5年生担任で県系の金城ナタリア教諭は「今回の経験は子どもたちにいい刺激になった」と語った。
一方、ORT学院の音楽担当のアンドレス・ブテルマン教諭は「正面の学校から太鼓の音が聞こえたりして、いつもリズムを取りながら聴いていたので興味がありました」と語った。
アルゼンチンの日系社会は70%以上は沖縄県系であり、児童たちの中には「又吉」「新里」などの名字も。金城教諭の指示で、きちんと「こんにちは」「よろしくお願いします」などあいさつができた。最後にお礼として折り鶴を作り、世話になったORT学院の先生や学生たち一人一人に、友情の印として「ありがとう」と渡すことができた。音楽や踊りは人生に欠かせないもの。沖縄のチムグクルとユダヤ系の集団的志向性は類似することが地球の反対側アルゼンチンで一つ証明された。(大城リカルド通信員)
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