国による通行妨害の仮処分申し立てが表現の自由を侵害すると話す吉村副理事長(中央)=6日、県庁
九州弁護士会連合会(野口敏夫理事長)は6日、米軍北部訓練場の一部返還に伴う東村高江でのヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の工事現場付近で、反対運動をする住民15人に国が通行妨害の仮処分を申し立てたことは、国が司法を利用して憲法21条で保障された表現の自由を侵害するものだとして、適切な措置をとるよう求める勧告書を沖縄防衛局に提出した。同会によると、表現の自由が問題となる民事訴訟で弁護士会が国に勧告するのは全国で初めて。勧告に法的拘束力はない。
勧告書は、国の仮処分申し立ては表現の自由である住民運動を事前に抑制するものだと指摘。適切な証拠や手続きもない上、反対運動を続ける住民の妻子まで仮処分の対象としたことは「合理的に債務者が選定されたという評価は困難」で十分な「根拠を欠いている」としている。
同会の吉村敏幸副理事長らが6日、沖縄防衛局を訪れ、泉秀雄訟務官に勧告書を手渡した。その後、同会の弁護士ら7人が県庁で記者会見し、今回の仮処分申し立てによって、国の施策に対する表現活動を続けている国民が萎縮する危険性を指摘した。
同会は2010年4月、15人のうち、仮処分が執行された高江住民2人からの人権救済申し立てを受け、6月に正式に受理した。同会人権擁護委員会の現地調査を経て今年10月に同弁護士会理事会で承認された。
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