
高血圧症は日本人に多い病気で約781万人が治療を受けていて、2006年の国民健康・栄養調査では、40〜74歳の日本人の男性は約6割、女性は約4割が高血圧と報告されています。
高血圧症のほとんどは明らかな原因がなく、生活習慣に深く関連している本態性高血圧症ですが、原因が分かっている高血圧のことを、二次性高血圧といいます。その二次性高血圧の1つが原発性アルドステロン症なのです。
実は近年、高血圧患者の約3〜10%に原発性アルドステロン症が見つかったと報告があり、多くの患者さんが未発見のままであると考えられています。
アルドステロンは副腎から分泌されるホルモンで、主にミネラルや水の調整をします。腎臓や腸管に作用してナトリウム・水の吸収を促しカリウムを排泄(はいせつ)する作用があります。また心血管系組織に作用して、動脈硬化や心肥大を来す悪い作用もあります。
原発性アルドステロン症は1955年に米国で初めて報告された疾患で、副腎にアルドステロンを産生する腫瘍ができたり、両側副腎が腫れて、アルドステロンの分泌過剰となり、高血圧症・低カリウム血症を発症します。
原発性アルドステロン症の高血圧は、複数の降圧薬が治療に必要となり、脳梗塞や狭心症などの心血管疾患合併症も多いことが分かっています。
診断は血中のアルドステロンなどのホルモン検査や画像検査などで行います。治療は腫瘍を摘出する手術や、ホルモン作用を抑える薬の服用です。治療により高血圧が改善し、完全に正常化することもあります。
降圧薬を3種類以上処方されても血圧が高い人、中等度異常の高血圧(160/100mmHg以上)、副腎腫瘍合併の高血圧、40歳以下で脳血管障害など合併した高血圧などは、原発性アルドステロン症の可能性があります。
まず「私はアルドステロン症では?」と疑って検査を受けることが必要です。心当たりがあれば主治医の先生とご相談してみてはいかがでしょうか?
(玉城祥乃、名嘉村クリニック)
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