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「普天間」固定化 危険放置は犯罪的だ/閉鎖へ広範な世論結集を2012年2月7日 
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 米政府高官が1月末に韓国・済州島で開かれた日米韓の防衛当局による高官協議の際、日本側出席者に対し、当面、米軍普天間飛行場を継続使用せざるを得ないとの考えを伝えた。移設問題の停滞を直ちに打開するのは困難というのが理由だ。
 市街地に囲まれた普天間飛行場は、視察に訪れた田中直紀防衛相が「世界一危険と体感した」と指摘した通り、常に大事故の可能性を内包している。危険性を知りながら固定化を容認するのは犯罪にも等しい不作為だ。県民挙げて閉鎖を要求していく必要がある。

不要な基地
 普天間飛行場は安全保障上、不可欠な基地かというと決してそうではない。米民主党の重鎮バーニー・フランク下院議員は「戦争は67年前に終わったのに、なぜまだ海兵隊が沖縄に駐留しているのか。これ以上駐留すべきでない」と断じ、不要論を展開している。
 政府が繰り返し主張する海兵隊の「抑止力」についても「中国への懸念はあるが、それに対応するのは空軍や海軍。海兵隊が中国に乗り込むことは決してない」と、先月訪米した山内徳信参院議員らに明言した。
 その点は「最低でも県外」という公約を投げ捨てて辺野古移設を米国に約束した鳩山由紀夫元首相自身が「辺野古しか残らなくなったときに理屈付けしなければならず『抑止力』という言葉を使った。方便と言われれば方便だった」と昨年1、2月、本紙などとのインタビューで明かしている。
 米国が普天間飛行場を手放そうとしないのは「兵士の血で勝ち取った基地」だからだ。太平洋戦争の残滓(ざんし)といっても過言ではない。
 日本の全面積の中で沖縄県が占める割合はたったの0・6%。そこに全国の米軍専用施設の74%(面積)が集中している。480ヘクタールの普天間飛行場は在沖米軍基地の約2%を占めているにすぎない。
 極東最大の米空軍基地・嘉手納飛行場(1985ヘクタール)を抱えるだけでも県民にとっては大変な過重負担だ。「基地のない平和で豊かな沖縄」へ向けてまず普天間飛行場を速やかに撤去してもらわないと県民は安心して暮らせない。まして普天間飛行場に垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが配備されれば危険性は限りなく増大する。
 情けないのは、県民の安全よりも米国の既得権を重視する日本政府の姿だ。「固定化」もやむなしと述べた米高官に対し、日本側は何の異論も唱えなかったのか。米国の言い分を拝聴し唯々諾々として従うしか能がないのなら、外務省も防衛省も存在価値は乏しい。

合意は変更可能
 普天間飛行場の面積は嘉手納飛行場の4分の1以下だ。米国の本音も絶対に必要な施設ではないはずだ。政府が強く要求すれば、移設条件なしの返還も決して不可能ではない。現に、日本政府が金科玉条としてきた在日米軍再編のロードマップ(行程表)は、海兵隊の分散移転と辺野古移設を分離する修正が施された。その気になれば日米合意は変更できる。
 県民の大多数が県外・国外移設や無条件返還を望んでいて、県内移設が事実上不可能な状況に立ち至ったにもかかわらず、政府が「辺野古」と言い続けるのは、普天間問題を解決する意思がないからだ。返還が不調に終わったときに、沖縄側に責任を転嫁する狙いが透けて見える。
 県内移設という無理な要求を突き付けて、のまない限り危険な状況が続く―と迫るのは恐喝まがいの手法だ。このような理不尽な圧力に屈するわけにはいかない。
 今こそ普天間飛行場の閉鎖に向け、県、市町村、政党、団体など県民が心を一つに結束する時だ。
 地元と不要な摩擦を生む危険な米軍基地の存続は、軍事力だけでなく経済力や文化的魅力など総合的な「スマートパワー」の行使を掲げるオバマ政権の外交方針とも相いれない。大統領による普天間閉鎖の決断を切に望む。



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