エステティック・スパ業界のアンケート
仕事に対する成長感、達成感は高いが、定着率は低い−。県エステティック・スパ協同組合(吉村千枝子代表理事)が県内の関連事業所と従業員に実施した二つの調査で、こんな就業実態が明らかになった。県は客単価が高いエステ・スパを観光産業の中でも付加価値の高い分野としてブランド化を進めるが、調査から課題が浮き彫りとなった。
調査は昨年11月に県の補助を受け実施。事業者対象の就業環境調査では107事業所のうち41事業所が回答。従業員意識調査は178人が答えた。エステやスパ関連の事業所や従業員に対する調査は今回が初めて。
従業員の勤務年数は「1年以上2年未満」「2年以上3年未満」が最も多くそれぞれ21・0%。一方、10年以上は5・2%、5年以上10年未満が14・3%。3年未満が全体の62・9%を占めるなど勤続年数が少なく、定着率が低いことが分かった。エステティシャンを年代別に見ると、20代が最も多く59・0%、続いて30代が27・2%で、20、30代が約9割を占めた。50代以上はわずか5・5%だった。
仕事に対する意識については可能性を伸ばすことができるなど「成長感」が最も高く75・0ポイント。大切な仕事をしているなど「意義感」が74・2ポイント、「達成感」が72・4ポイントと続き、仕事への意識が高いことが明らかになった。一方、福利厚生制度の充実、会社へのこだわりなどが低かった。
事業所が回答した従業員の退職理由は「会社の方向と不一致」が最も多く21・0%。続いて「結婚」「妊娠出産」「育児」がそれぞれ8・0%で、結婚や育児を挙げる人が多かった。
県エステティック・スパ協同組合の新城恵子理事は「調査によって、定着率に課題があることがあらためて分かった。質の高いサービスを提供するには、人材の育成と定着が不可欠だ」と強調。退職理由に出産や育児を挙げる人が多かったことについて、「業界の営業時間に合わせた夜間保育を実施する保育園を増やすなど、出産、育児支援制度を充実し、家庭と仕事を両立できるように整備してほしい」と訴えた。
今後、組合はセミナーを開催し、課題の共有化を図るほか、就業モデルやキャリアモデルプランの策定などに取り組んでいく。
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