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震災2年目へ 各人各様長続きする支援を2012年3月12日 
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 東日本大震災1年の節目を終え、2年目に入る。1年たった被災地から見えてきたものは、復旧・復興からは程遠い現実だ。遅々として進まない復興への道のり、生活の立て直しもままならない。がれきも山積みだ。
 被災者からは「忘れないでほしい」との切実な声が聞こえる。1年の節目を、さらに被災地への支援を続けていく決意の日として、新たな歳月を重ねたい。私たちは決して被災地を忘れない。5年、10年と寄り添っていく。そんな共助の精神を被災者に伝えたい。
 東日本大震災追悼式で野田佳彦首相は「被災地の復興を一日も早く成し遂げる。ふるさとを再生させようとする被災地の取り組みに最大限の支援を行う」と強調した。
 野田首相は有言実行してほしい。スピード感が求められているのに、国の取り組みはあまりに遅すぎる。もう遅れは許されない。
 製造業や農水産業などの再生による雇用創出、さらに住宅が確保できなければ、人口は流出する。避難先で仕事が見つかれば、帰らない決断も出てこよう。震災前から、被災地は過疎化が課題になっていた。復興の遅れが過疎化にさらに拍車を掛けかねない。
 首相は、政治の力が試されていることを肝に銘じるべきだ。
 復興に向けた被災者の格差を埋めることも欠かせない。被災の度合いなど個人の事情によっても復興への歩みは違う。最先頭に立つ人を後押しする施策も大事だが、最後尾にいる被災者に寄り添うことも欠かせない。
 被災者が避難生活で一致団結する「ハネムーン期」と呼ばれる心理状態が過ぎ、仮設入居が進んで生活が孤立化すると、無力感にさいなまれる「幻滅期」に入る。専門家はそう指摘する。
 被災した高齢者が多いだけに、心のケアも必要だ。仮設住宅の生活が長引く、これからが問われる。
 先の見えない将来、厳しい生活の中では、被災者には希望や目標が欠かせない。阪神・淡路大震災の被災者は「人のつながる場をつくることが大切。それがまちづくりにつながる」と助言していた。
 つながりの中から希望や目標を見いだせよう。全ての人が被災地と何らかのつながりを持ち続けたい。頑張りすぎることはない。各人各様の無理のない、長続きする支援を続けたい。


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