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2012年3月14日

 この人からどれだけ多くの人が勇気をもらったことだろう。今年1月5日に50歳を迎えた比嘉富子さん。6年前、がんの再発で10年生存率8%と宣告されながらも、三線と島太鼓の2人組「ケントミ」を結成し、輝く笑顔で太鼓を打ち鳴らし続けてきた
▼口癖だった「だいじょうぶよ」は曲の題名にもなり、歌を聴いた若者に自殺を思いとどまらせた。昨年夏には岩手県での公演で震災被災者とがん患者に希望を届けた
▼昨年12月22日、嘉手納町での野外演奏。あまりの寒さに相方の我如古盛健さんから中止を促されたが決行する。迫真あふれる連打の途中、ばちが二本とも折れた。演奏後に体調が急変し、入院する。最後の演奏となった
▼病床で比嘉さんは「私、本当に大丈夫かな」と弱気な一面を見せたことがある。その時、我如古さんは即座に力強く答えた。「だいじょうぶよ」
▼3月7日夜、多くの仲間が駆け付けた病室で、比嘉さんの心臓と呼吸が止まった。ところが「トーミー」との声に反応し、再び心臓が動きだす。繰り返すこと10回。翌8日午前1時20分、天国へと旅立った。比嘉さんは最後の最後まで身をもって教えてくれた。力の限り、精いっぱい生き抜くことの尊さを
▼「肉体は消えたけど、魂は今でも一緒」と我如古さんは語る。比嘉さんの熱き思いは、これからも人々の心の中で生き続ける。ありがとう。


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