洞穴内で新しい人骨発見に向けて発掘調査をする研究員ら=20日午後2時、南城市玉城奥武、「ハナンダー洞穴」
【南城】約150万年前から弥生時代ごろまでの日本人形成の変遷を調査している県立博物館と国立科学博物館、東京大学総合研究博物館の研究員で構成する沖縄更新世人類遺跡調査団は20日、発掘調査を進める南城市玉城奥武の「ハナンダー洞穴」で現場説明会を開いた。
県立博物館の宮城清志館長は「沖縄は石灰岩が多いため骨の保存状態が良く、化石の宝庫と呼ばれている。調査研究を進め、3団体の協力で沖縄を人類学研究の地方拠点にしたい」と新たな骨の発掘に意気込んでいた。
国立科学博物館は2005年度に文部科学省から約8000万円の科学研究費の助成を受け、日本人の変遷について他の2団体とともに5年計画で研究を続けている。現地調査は同洞穴が最初。港川遺跡に近いことから、新たな人骨が発見される可能性が高いとしている。
ハナンダー洞穴は奥行き15メートル、幅十メートルほど。13日から3団体と関係者約13人が発掘を進め、人骨は発見されていないものの2、3万年前に絶滅したと言われるリュウキュウシカなどシカの仲間の化石が数百個発掘された。
調査団長の国立科学博物館の馬場悠男人類研究部長は「人骨が発見されれば琉球人の祖先からアジア人の進化過程をひもとく鍵になる」と話した。
07年秋に開館予定の県立博物館・美術館は、第一級資料の港川人の人骨の展示とともに今回の研究結果を公開する。23日午後2時から開館記念展プレイベント講演会「帰ってくる港川人・さらなる発見をめざして」を那覇市の県男女共同参画センターてぃるるで開き、これまでの調査結果を紹介する。問い合わせは県立博物館教育普及課098(884)2243。
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