京都議定書の第2回締約国会議は、最重要議題だった議定書の見直しを今後2年かけて進め、2008年の会議で集中的に討議することを決めた。
昨年発効した京都議定書は、先進国全体で、温室効果ガスについて08―12年の間に、1990年比で5%の削減を求めている。
しかし、この数値が達成されても温暖化は止まらない、というのが科学者の見解だ。最大の排出国である米国が参加していない。世界各国が足並みをそろえて、大幅な削減をする必要があるからだ。
今回の会議では先進国と途上国が対立し、決裂も心配されていただけに、各国が議定書の問題点を洗い出したり、改善を進めることで合意したのは評価したい。
ただ、問題はむしろこれからだ。今回はスケジュールを決めただけで、中身の議論は先送りされた。
先進国だけの取り組みでは解決しない、とする先進国側の主張に、途上国側は「地球温暖化は先進国に責任がある」として、削減義務を課されることに反発、洪水や干ばつなど温暖化の被害を防ぐための援助を求めた。
議定書見直しのスケジュール作りに強く抵抗していた中国を合意に引き込んだのは大きな成果だ。議定書の規制対象国になっていないものの、温室効果ガス排出量は米国に次いで世界で2番目に多いからだ。米国と中国で世界全体の4割を占めている。
現在、削減義務を負っていない途上国の温室効果ガスの排出量が、近く先進国を上回るのは確実視されている。一方で議定書が定めた先進国の削減量は5%しかない。
壊滅的な被害を防ぐには、2050年ごろに世界全体の排出量を現在の半分以下にする必要があると科学者は指摘している。現行の議定書のままでは、深刻な影響を防げないのは明らかだからこそ、世界各国の結束が不可欠だ。
日本や欧州連合(EU)などは13年以降の次期枠組みに米国を取り込みたい考えだ。だが、米国の参加にめどが立っていないのは大きな課題だ。米政府は「ブッシュ政権中の議定書批准はあり得ない」としている。
米国は、国際社会と一致して取り組まなければならないことを自覚すべきだ。議定書を批准した各国も、米国を早急に枠組みに取り込むよう努めることが大事だ。最大の排出国の参加なくして、途上国の理解を得るのは無理がある。
日本の削減への取り組み姿勢も問われている。EUは議定書で定められた削減目標を達成できる見通しというが、日本は無理なようだ。達成できなければ、日本の発言や行動は信頼されなくなる。
まず実績を示すことが大事だ。その上で、削減に向けた各国への働き掛けを積極的に果たしたい。
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