聴覚障害者のための免許取得教材作成に取り組む(左から)沖山さん、砂川さん、高橋さん、西谷さん=浦添市の浦添工業高校
浦添工業高校の3年生4人が、聴覚障害者の運転免許取得を支援するパソコンソフトの手話教材を作成している。手話や文字だけでは伝えにくい専門用語も映像を交えて解説。2月末までに完成させ、CD化して県内の各自動車教習所に配布する予定。重度の聴覚障害者の免許取得が2年後にワイドミラー設置など条件付きで可能になる見込みで、インターネットでも公開し、全国的な活用も期待されている。 情報技術科3年の沖山千鶴さん、砂川実可子さん、高橋恵さん、西谷祐美さんが沖縄ろう学校と普天間自動車学校の要請を受けて作成に取り組んでいる。教材は「障害があってもあきらめず、何事にも挑戦してほしい」との思いを込めて「コスモポリタン」(一つの国や民族にとらわれずに生活する人)と名付けた。
聴覚障害者が免許を取得するには「右折」「徐行」など日常の手話ではあまり使わず、伝わりにくい専門用語が多い。4人は「作成に取り組んで初めて、私たちに当たり前に聞こえていることが聞こえず、これだけ苦労している人がいることに気付いた」と話し、自動車学校教官の模範運転の映像やアニメーションに手話解説を同時に流すプログラムなど視覚で伝わりやすいよう工夫した。
指導に当たる知名淳教諭は「よりニーズがあるものを作る方が生徒の自信につながる。全国の多くの人に利用してほしい」と話している。
普天間自動車学校の玉城靖夫さんは「手話や動画付きでここまで本格的な教材は聞いたことがない。自動車学校としてもとても助かる。重度聴覚障害者の免許取得が可能になれば、さらに需要が高まる」と歓迎している。
沖縄ろう学校の生徒3人が現在、免許取得に向け、普天間自動車学校で学科の勉強中。その1人、高等部1年の潮平龍二君は「標識や交通ルールを覚えるのが難しい。視覚教材があれば分かりやすいと思う。卒業までに免許を取りたい」と意気込んでいる。同校の我如古陽子教諭は「生徒たちは卒業後、運転免許を持っていることで就職や自立した生活につながり、行動範囲も広がる。車社会の沖縄では特に差が出る。感謝する」と喜んでいる。
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