仲井真弘多知事が就任してから初の「普天間飛行場の移設に係る措置に関する協議会」が首相官邸で開催された。
協議会は普天間代替施設の建設計画や地域振興について政府と県、関係市町村が話し合う場だ。
協議会の最大の焦点は、仲井真知事が選挙で公約した「普天間飛行場の3年以内の閉鎖」、3年以内に危険性を除去することだった。
今回は顔見せ的な協議会になったこともあって、久間章生防衛庁長官は、地元の頭越しに米軍再編合意がなされたことについて「政府として説明の努力をしたが、そう受け止められなかったことは残念だ」と陳謝。3年以内の閉鎖に関しても「要請を真摯(しんし)に受け止める」とこれまでの発言とは違って、低姿勢だった。
だが、普天間代替施設については
「地元の協力があれば、工事の前に必要なアセス(環境影響評価)を早急に着手することができる。2014年より前に完成させることが重要だ」と沖縄側に協力を求めた。
知事が暫定ヘリポート建設や一時的なヘリの分散移駐を具体案例として危険性除去を求めたのに対しては、「建設が円滑に進むことを前提に危険性除去を米側に働き掛ける」にとどめた。
低姿勢の中にも、地元の頭越し合意どおり進めていく姿勢をあらためて示した格好だ。
仲井真知事がV字形滑走路の代替基地に反対していることもあり、今回は地元・名護市などで説明した建設計画の概要が提示されなかったが、来年1月にも開かれる次回協議会からは具体的なことが提起されよう。
基地周辺住民の安全を確保し、住宅地上空を飛ばせないためにV字形に2本の滑走路を造り、一つは進入・着陸専用、もう一つは離陸専用だったはずだが、米側から双方向から離着陸したいとの要望が出された。日本側は拒否しているが、米側は注文を付けたままだ。この問題の行方が気になる。
米側の要求するように双方向、自由飛行を許すと、周辺住民は騒音に苦しめられることになる。地元との合意を裏切ることは、地元に新たな基地被害を発生させ、反発を招く。
また、名護市側が求めている滑走路の短縮は建設計画の中には反映されてない。
兵舎、管理棟などの施設は山側の丘陵地を海抜30メートルまで掘削した土地に建設される。掘削した土砂で海を埋め立て、滑走路にする。大量の土砂の掘削は周辺のジュゴンのすむ海を汚す恐れもある。埋め立て許認可は県の出番だ。
仲井真知事はこれまでの公約、主張を貫き、沖縄ペースで協議を進めてほしい。これからが正念場になる。
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