2・28事件の沖縄出身被害者について発表する又吉代表(左から2人目)=27日、台北市の行政院文化建設委員会
【台北27日友寄隆哉】1947年2月28日に台湾で起きた弾圧事件「2・28」事件から60年を迎える前日の27日、同事件沖縄調査委員会(代表・又吉盛清沖縄大学教授)は、台北市の行政院文化建設委員会で記者会見し、県人4人が同事件に巻き込まれた可能性が高いとする中間報告を発表した。台湾で2・28事件の沖縄関係者の被害が明らかになったのは初めて。又吉代表は「遺族と犠牲者は60年にして初めて呪縛(じゅばく)から解き放たれた」と訴えた。
会見には、又吉代表をはじめ、基隆で被害に遭ったとされる青山恵先さん(1908年生まれ)の息子の恵昭さん、恵先さんのいとこで100歳になる先澤さんらが参加。台湾側からは呉錦發・文化建設委員会副主任委員、楊孟哲・明志大学副教授らが出席した。台湾側マスコミ十数社が参加した。
公表された被害者は、青山さんと仲嵩実さん(1917年5月生まれ、与那国島出身)、石底加禰さん(1908年1月生まれ、同)、大長元忠さん(同年生まれ、石垣島出身)の4人。
青山さんは事件発生後に船で基隆港に入った際に捕らえられて行方不明に。仲嵩さんと石底さんは基隆港で故障した船の部品を取りに行って事件に巻き込まれた。大長さんは、裁縫の仕事に使うミシンを台湾に取りに行き行方不明になった。いずれも関係者の証言や資料などから判明した。
このほか、事件を目撃した人や事件後に石垣島に逃亡した台湾人、事件後行方不明になっている調査中の人物についても報告された。
又吉代表は「多くの関係者がいなくなる中で、事件の解明はますます困難になっている」と指摘。「今後、調査で分かった被害者に対しどう補償していくかは台湾政府自身の問題」と話した。
会見後、呉副主任委員は「法的には被害者の国籍と期限の問題があるが、沖縄の被害者にも補償すべきではないか」と補償の可能性を示唆した。
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