民間企業の倒産に相当し国の厳しい監督下に置かれる「財政再生団体」に、宮古島市が指定される恐れが出てきた。伊志嶺亮市長は財政破綻(はたん)回避緊急市長メッセージを28日に発表、29日は伊良部、下地、上野、城辺、平良の各庁舎を巡り危機回避への意識改革を訴えた。
標準財政規模に対する全会計の実質赤字等の比率を示す「連結実質赤字比率」(2005年度決算、県市町村課試算)を見ると、宮古島市は32・7%と県内で最も高い。2番目に高い本部町(14・9%)を引き離し、突出している。
トゥリバー埋め立て地売却が滞っている臨海土地造成事業や公共下水道事業が財政を大きく圧迫し、連結実質収支の赤字額は54億円に上る。
宮古島市は08年度までに13億円の赤字削減を目標に掲げているが、十分に実効性のある具体策が示されているとは言い難い。
「財政破綻回避緊急行動方針」の中でトゥリバー売却などによる歳入確保、歳出削減、組織・機構のスリム化を掲げているものの、これまで買い手がつかなかった埋め立て地をどう処分するのか、どの部分の歳出をどの程度減らすのか、数値目標が不明確だ。
国会審議入りした地方自治体の財政健全化法案は、赤字比率、連結の赤字比率、借金返済額の比率、連結債務残高の比率のいずれかが一定基準以上に悪化した場合に早期健全化団体や再生団体とし、財政健全化計画や財政再生計画の作成を義務付けている。09年度に全面施行の予定だ。
早期健全化団体や再生団体になる可能性があるのは何も宮古島市だけではない。
県内では宮古島市のほか、本部町、伊是名村、渡嘉敷村、石垣市、うるま市が連結実質収支で赤字を計上している。
県市町村課は財政と税収の悪化の度合いを測る9項目の選定基準に基づき、これら6市町村に国頭村、久米島町、南大東村、北大東村、伊平屋村を加えた11市町村を財政状況の早期是正が必要な自治体として選定した。
各自治体は、財政健全化に向けた具体的な方策を、早急に住民の前に示すべきである。
北海道の夕張市は、長年にわたり借金で赤字を補てんしてきたため破綻の発覚が遅れた。同じ轍(てつ)を踏んではならない。
財政悪化が指摘された自治体は、その要因を徹底的に究明・分析するとともに、首長、職員が危機意識を共有し、議会も一体となって改善策に取り組む必要がある。
歳出削減となれば、どうしてもサービスの低下を招く部分も出てくるだろう。住民の理解を得るには、日ごろから財政の実態を包み隠さず公開することが不可欠だ。
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