環境省と経済産業省の合同審議会は家電リサイクル法に基づき、消費者が負担しているリサイクル料金を引き下げることで合意した。値下げ幅や実施時期は、両省とメーカー側が協議して決める。
現行のリサイクル料は高すぎるとの声もあり、値下げは歓迎すべきことである。不法投棄防止対策としては一歩前進したとの見方もできるが、実効性は不透明と言わざるを得ない。
リサイクルされる家電は全体の半分程度で、それ以外はリサイクル料金負担を逃れるために、不法投棄されているとの指摘がある。不法投棄はここ2、3年は減少傾向だが、家電リサイクル法施行前に比べると、3割程度増えている。
リサイクルが義務付けられた廃家電4品目の05年度の不法投棄台数は前年度比で10%減少したものの、それでも15万5379台もある。
家電リサイクル法が浸透したとは言い難い。料金を大幅に引き下げない限り、実効性はあまり期待できないのではないか。
引き下げと併せて徴収方法を工夫し、消費者や小売店の啓発強化にも取り組まなければ、限定的な効果にとどまる可能性が高い。
支払い方式については、市町村は「負担感が少なく、メーカーの回収率が向上する」として購入時に徴収する前払い方式を求めている。メーカー側は「家電が使用済みになる10年後のリサイクルコストを見通して料金を設定するのは難しい」と消極的だ。
自動車リサイクル法では、リサイクル料金は原則として前払いである。自動車でできて家電ができないことはないだろう。
家電量販店が消費者から回収した使用済み家電をメーカーに引き渡していなかったり、行方が分からなくなったなどの事例もある。小売店への家電リサイクル法の周知もあらためて徹底する必要がある。
家電の不法投棄は景観を損なうだけでなく、重金属などの有害物質による土壌汚染など、環境への重大な影響が予想される。消費者はそのことを十分に認識し、法を順守する必要がある。
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