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米軍再編特措法 地元の負担軽減どこへ2007年8月30日  このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録

 日米両政府が合意した米軍再編計画の進展度合いに応じ、関係市町村に交付する再編交付金を、減額かゼロにできることなどを定めた米軍再編特別措置法(駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法)が29日施行された。
 再編交付金は沖縄側からすれば、基地負担の迷惑料である。基地負担を押し付けられた関係自治体に対しては、無条件で交付するのが筋である。
 しかし、米軍再編特措法はそうはなっていない。政府に従う自治体には交付金を与え、異を唱える自治体は冷遇する。露骨とも言える「アメとムチ」の法制化である。
 同法は基本理念として「駐留軍等の再編に対する幅広い国民の理解が得られるよう配慮されなければならない」と明記している。「アメとムチ」では、同法が本来目指すべき「幅広い国民の理解」を得られるはずはない。
 再編交付金を受けるには、防衛相から「再編関連特定周辺市町村」の指定を受ける必要がある。指定条件は「再編へ理解が示されている」ことである。国の言う「理解」とは、再編計画の「丸のみ」にほかならない。
 負担軽減を求める地元市町村の要求を再編交付金で封じ込める意図がありありである。
 普天間飛行場をキャンプ・シュワブ沿岸部を中心とした区域に移設する再編計画を、名護市は基本的に受け入れている。その上で、沖合に移動させることを求めていることに国は理解を示さず、名護市を再編交付金の対象とするとの国の方針は示されていない。
 久間章生元防衛相が交付対象になるとの考えを示していたのに対し、小池百合子前防衛相は判断を保留した。
 名護市が再編交付金対象自治体に該当するのは明らかだが、実際の対象にするかどうかは恣意(しい)的に運用される恐れがあることを、両氏の食い違いがはからずも証明したといえよう。
 米軍再編特措法施行に合わせて点数制の再編交付金の算定方法などを定めた省令も公布、施行された。航空機の「配備なし」はゼロ、「10機以上の増加」は2点、10機ごとの増加で1点ずつ加算される。10機に対して1点の設定が妥当かどうかも不透明である。
 海上保安庁は2008年度の概算要求で、米軍再編に伴うキャンプ・シュワブ沖での海上警備体制を強化するために、中城海上保安署を「中城海上保安部」に格上げする。
 国の姿勢からは、地元の意向よりも日米合意を最優先させることしか見えてこない。
 米軍再編の目的の1つは「地元の負担軽減」である。国の施策はそれと大きく懸け離れている。


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