在日米軍再編に伴い、米軍普天間飛行場の名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部への移設で米側が代替施設に普天間飛行場にはない214メートルの岸壁や戦闘機装弾場を要求し、日本側も基本的に同意していたことが米公文書で分かった。
2006年5月の最終合意では、これらの事項は一切、明らかにされていない。
代替施設への次期主力輸送機オスプレイ配備、民間地上空の飛行も米側は要求していることがこれまでに分かっている。計画隠しはまだまだあるのでは、と疑わざるを得ない。
県民に詳細を知らせないまま建設工事を強行することで、既成事実を次々と積み重ね、米側の思い通りの基地を建設することだけに、政府は腐心しているように見える。
代替施設が完成すれば、周辺住民をはじめ県民は、基地被害を受ける危険性の中で生活することを余儀なくされる。当事者である県民に必要な情報を提供し、十分に説明することは政府の責務である。
政府は、県民から反発を受ける計画の詳細については最後まで覆い隠すつもりなのだろうか。説明責任を果たそうとしない政府の姿勢は許し難い。
岸壁については、日本側が地図に明示していないことから、米側から地図に示すよう要求されるありさまである。岸壁の必要性は既に01年の会議で日米が確認しており、約6年も政府はこの事実を隠していたことになる。
岸壁は、全長約180メートルの艦船が停泊できる。海兵隊員とヘリを海上輸送する揚陸艦も着岸できる規模である。
普天間基地にはなかった軍港を併設するもので、基地機能強化以外の何物でもない。代替施設ではなく、格段に強化された基地が新たに建設されることが、米公文書であらためてはっきりしたと言っていい。
海上埋め立て用土砂を採取する予定の辺野古ダム地域や、移設でつぶれるシュワブの陸域部分についても、米側は環境影響評価(アセスメント)を実施するように求めている。
防衛省が進めるアセス方法書にはそれを含め、岸壁や装弾場には触れていない。方法書は不備としか言いようがない。
方法書が計画に即したものでない以上、アセスは無効であるのは自明の理である。
県や名護市、宜野座村は06年5月、普天間代替施設について政府と基本合意した。しかし、岸壁の建設や民間地上空の飛行などはその際には明らかにされていなかった。
それらの基本合意も、政府の隠ぺい体質によって無効になったと言えるだろう。
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