宜野湾市の沖縄国際大学に墜落したヘリと同型のCH53D大型ヘリ2機が18日、同市住宅地上空を飛行した。県民にとっては、悪夢としかいいようがない。
米軍普天間飛行場から一時的に姿を消したCH53Dは11月6日から再配備され、来年1月までに合わせて10機になる。兵員も約150人が移動してくる。
今後、民間地上空を頻繁に飛び交い、住民を危険にさらすことは確実な情勢である。
2004年8月の沖国大ヘリ墜落事故について米軍捜査当局がまとめた報告書で明らかになったことは、普天間飛行場では定められた手順を無視した整備が行われていたということだ。
事故機以外にも整備不良のヘリが日常的に住宅地上空を飛行し続けている疑いが濃厚である。米軍はそのような状態を放置していたのである。
報告書は「整備兵がヘリ尾部の接続器具コッター・ピンの装着を忘れたのが事故原因」と結論付けたが、そのような初歩的なミスの背景には米軍のずさんな管理、組織上の欠陥があったのである。
ずさんな整備レベルが改善されたとの確証を県民が持ち得る状況にはいまだない。危険性は墜落事故時と何ら変わりないのである。
ヘリの想定使用年数は20年との指摘がある。D型は平均使用年数37年とされ、それを大きく上回っている。老朽化したヘリはいくら整備しても、構造的疲労は進行する。それを見逃す可能性は十分あり得る。
墜落事故から3年余が経過しても、何ら安全性は保証されていないのである。そればかりか、老朽化がさらに進んだことで、危険性はより増したとみるべきである。
米軍が事故機と同型機を再配備し、飛行することは無神経に過ぎる。
墜落事故のはるか前から住宅街への事故発生の危険性が指摘され、墜落事故は起こるべくして起きたのである。同じような墜落事故が起きないと言い切れるだろうか。
墜落事故直後、県議会や宜野湾市議会をはじめ、多くの市町村議会が抗議決議を可決した。事故機と同型機だけでなく全機種の飛行停止を求めたが、米軍はそれを無視し、日本政府もそれを容認している。
アジアの安定を言いながら、沖縄を危険にさらす矛盾に気付くべきだ。
米軍も日本政府も、事故の危険性を排除するための方策を真剣に考えてほしい。
事故の危険性のある機体は米国に戻し、住宅地のど真ん中にある普天間飛行場は即座に閉鎖することが唯一確実な事故防止策であることを認識するべきだ。
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