米軍普天間飛行場代替施設建設に向けた環境影響評価(アセスメント)方法書に対し、県が21日、埋め立て部分に関する知事意見を沖縄防衛局に提出した。
知事から諮問を受けた県環境影響評価審査会は、方法書の書き直しと併せ、アセス本調査に先立ち実施されている環境現況調査(事前調査)について「中止させる必要がある」と答申していた。
だが知事意見は「書き直しをする必要がある」と明記したものの、事前調査の中止には踏み込まなかった。防衛省への配慮がにじむ。ジュゴンやサンゴなどの生物的環境への影響を考慮するなら、答申に従い中止を要求すべきだろう。
沖縄防衛局が知事意見提出期限の間際になって出した150ページもの追加資料について、県の知念建次文化環境部長は「最初の段階で記載すべき事項はほぼクリアされてきている」と評価。仲井真弘多知事は「どんと情報を公開してもらい、非常に評価すべきだ」とも述べている。
21日の記者会見では、これまで「進め方がおかしい」などと防衛省を指弾してきた仲井真知事の口から、政府に対する非難めいた言葉は最後まで出てこなかった。
県と防衛省の間で、ある程度調整が進んでいることをうかがわせるが、アセス調査ありきの「出来レース」になってしまっては、将来に禍根を残す。
知事意見は、埋め立てのため約1700万立方メートルの海砂を沖縄本島周辺から採取することについて、県外も含めた調達先の複数案を検討し調達計画を明らかにするよう求めた。これらの点が不明のまま手続きを進めてはならない。
沖縄防衛局は早ければ23日にも県に対し方法書の改訂版を提出するが、県環境影響評価審査会を納得させるだけの中身になるかどうかは未知数だ。
県は、代替施設の沖合移動を認めさせることに重きを置くあまり、環境保全を軽視するようなことがあってはならない。審査会の意見を最大限に尊重し、国に対して臨むべきだ。そうでなければ、諮問する意味もない。
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