名護市嘉陽沖を悠々と泳ぐ国の天然記念物ジュゴン=2005年4月21日
普天間飛行場の移設予定地である名護市辺野古沖に生息する国の天然記念物ジュゴンをめぐって、日米の環境保護団体が米文化財保護法(NHPA)に基づき保護を求めた訴訟で、サンフランシスコ連邦地裁は24日(現地時間)、米国防総省が普天間飛行場代替施設建設でジュゴンへの影響などを評価、検討していないことがNHPA違反に当たるとし、同省として公的な環境への影響調査を実施するよう求める判決を下した。
同地裁は国防総省に対し、ジュゴンへの影響などを示す文書を90日以内に提出するよう求めた。
米国での訴訟原告団の米自然保護団体「アースジャスティス」のホームページでの発表によると、判決は「米国防総省がNHPAに違反し、ジュゴンを傷つけることを避けるために、沖縄の危機に瀕(ひん)しているジュゴンへの影響を避けるよう考慮すべきだ」と申し渡している。
アースジャスティスで同訴訟にかかわるサラ・バート氏は「この判決は文化遺産保護を懸念していた沖縄の人々にとってとても大きな勝利だ。この判決で、裁判長は国防総省に対して海外での活動による他国の文化遺産の損壊回避に、慎重に注意を払う責任を明確にした」と、判決の意義を強調した。
同訴訟は2003年9月に提訴された。
原告側は「歴史遺産の保存を定めたNHPAは、米国外の歴史遺産に対しても、米政府が悪影響を及ぼす行為をする場合は悪影響を回避、緩和する措置をとるべきだと定めており、代替施設建設は同法違反に当たる」と主張していた。
米政府側は04年8月の初回審理で「NHPAの適用対象は建造物などで、ジュゴンのような生物は対象になり得ない」と却下の申し立てをしていた。
同訴訟は07年9月に結審した。
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