ゲイやレズビアンなどの性的少数者が、自分のことを親や教師にカミングアウトした(打ち明けた)時の思いやその後の両者の葛藤(かっとう)、理解の過程を親子、生徒・教師間の往復書簡で浮き彫りにした「カミングアウト・レターズ」(太郎次郎社エディタス、1785円)が昨年12月、出版された。編者の1人は、那覇市出身でエイズ予防財団研究員の砂川秀樹さん(41)=東京都在住。自身もゲイの砂川さんは「周りに言えず悩んでいる人や身内に告げられ、戸惑っている人を力づけたい」と話している。
出版はHIV予防啓発活動に取り組むRYOJIさんと砂川さんが出会ったのをきっかけに、当事者を勇気づけ社会の理解を深めてもらおうと2人で企画した。教師に理解してもらうことで、悩む当事者を救い、学校生活でのからかいなどの偏見をなくすことも狙い。
砂川さんが周囲に初めて自らのことを打ち明けたのは中学生の時。親友に「好きな子がいる。男の子なんだ」と話したら「ふーん」と受け止めてくれた。「好きな人がいると伝えたい一心で話したが、彼が高校まで聞き役になってくれたので、気持ちが満たされていた」と当時を振り返り、周りに理解者がいることの大事さを指摘する。
本に収められた親子、教師・生徒の計7組の往復書簡を編集する過程を通じ「聞いた方は、わが子や教え子のことだからと受け入れ、最初は誤解があっても、後から理解がついてくる。まずは向かい合い、対話することから始まるのだと感じた」と砂川さん。「近しい存在だからこそ打ち明けたいが、心配をかけるのではないかと気遣い、板挟みで悩むこともある。でも、理解してくれる人は必ずいると伝えたい」と話している。
砂川さんは1998年の本紙夕刊生活面連載「窓をあければ」の執筆者の1人。2000年には東京レズビアン&ゲイパレード実行委員長も務めた。 (仲西真希)
13、14日に講演会
砂川さんは13日午後7時からウィメンズメンタルクリニックみなみ(南風原町)主催の企画講座「カミングアウトとアイデンティティ」(参加料500円)、14日午後7時からなは女性センターで「セクシャル・マイノリティについて考える講座」で講師を務める。問い合わせはウィメンズメンタルクリニックみなみ098(889)3739、なは女性センター098(951)3203。
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