琉球大学大学院理工学研究科海洋自然科学専攻修士2年の太田悠造さん(24)を中心とする研究グループが本島北部西海岸の干潟でウミクワガタの新種を発見し、このほど日本動物学会の学会誌で発表した。今回見つかった種類は1個体の雄が泥地に巣穴を掘り、その中で複数の雌を守るという生態を持つ。同様のウミクワガタはヨーロッパで一例確認されているが、日本での確認は初めてで「ドロホリウミクワガタ(学名Gnathia limicola)」と命名した。
ウミクワガタは甲殻類の等脚目に属する。ほとんどの種類が体長1センチ以下で、雄はクワガタムシのような大あごを持つ。幼生は魚に寄生して血液を吸って脱皮しながら成長し、成体は何も食べずに繁殖のみを行う。世界では約170種類、日本では今回の種を含めて25種類が確認されている。琉球列島でのみ確認されているのは3種類目になる。非常に小さい上、海底の岩のすき間など目立たない場所に生息することから目撃、採取されることが少なく、詳しい生態が分からない種類が多い。
ウミクワガタの研究に取り組む太田さんが2006年3月、1カ所の巣穴で雄と雌の複数のドロホリウミクワガタを発見した。同種の体長は2ミリ前後。雄の大あごが比較的小さく、汽水域に生息しているのも特徴という。
太田さんは「沖縄に限らず、ほかにも同じ環境にこの種類がいるのか調べたい」と述べ、分布の広がりを明らかにしたい考えを説明した。
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