沖縄戦で軍人・軍属として徴用されたり戦闘に巻き込まれたりするなどして亡くなった肉親を無断で靖国神社に合祀(ごうし)され、追悼の自由を侵害されたなどとして、県内の遺族5人が同神社と国を相手に合祀の取り消しなどを求め、19日、那覇地裁に提訴する。沖縄戦の被害者の遺族が中心となる同神社の合祀取り消し請求訴訟は初めて。
原告の一人は戦死した父や戦闘に巻き込まれて亡くなった母と姉のほか、当時2歳だった弟まで「積極的戦闘参加者」として同神社に合祀されている。別の原告はひめゆり学徒隊として動員され陸軍病院第三外科壕で亡くなった女子学徒の弟。父親が陸軍二等兵として南方で戦死し合祀されている彫刻家の金城実さん(69)も原告団に加わっている。ほとんどが援護法の適用を受け、同神社に祭られているという。
原告側は訴状で、沖縄戦での援護法の適用対象者には日本軍による壕追い出しや「集団自決」(強制集団死)、日本軍によるスパイ嫌疑での惨殺などの被害者が含まれていると指摘し「沖縄戦の被害者を加害者である日本軍に取り込むことは許されない」と訴えている。
原告側は国が一宗教法人である同神社に戦没者の個人情報を提供し積極的に合祀に協力したのは違憲だとして、国にも慰謝料を求めている。
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