19日ぶりに釈放され、支援者らから拍手を送られる木津博充さん(中央)=17日午前10時10分ごろ、那覇地裁沖縄支部前
【沖縄】那覇地方検察庁沖縄支部は17日午前、緊急出動しようとしたパトカーの公務を妨害したとして沖縄署に公務執行妨害の容疑で逮捕、送検された日本山妙法寺僧侶の木津博充さん(69)を不起訴処分にする方針を固め、釈放した。同日中にも処分決定が出される見通し。先月29日に逮捕された木津さんは今月18日で拘置満期を迎える予定だった。
那覇地検の浦田啓一次席検事は「実態など総合的にみた結果、起訴する必要はないと判断した」とコメントした。沖縄署の仲宗根孝署長は「相手(僧侶)がパトカーの進行を約20分間妨害したことで逮捕した。市民の訴えを聞いて正当に対応したまで。それを見逃していたら市民の信頼を失う。僧侶の釈放は地検の判断であり、警察としては何も言う立場にない」と話した。
この事件では、木津さんが所属する日本山妙法寺や平和団体が「逮捕はビラ配りを取り締まるための口実。平和運動の弾圧だ」と県警を批判し、抗議と釈放を求める運動を展開していた。木津さんは逮捕から送検後の取り調べまで、一貫して黙秘していた。
午前10時前から沖縄市の那覇地裁沖縄支部前で支援者集会が開かれたが、19日ぶりに釈放された木津さんが姿を見せると、拍手が起こった。
木津さんは「国家権力によるでっち上げは、こんなふうに作られるのかと実感した。米軍再編協議に絡み、平和団体を委縮させるもので、平和運動全体に対する弾圧の序章にすぎないと思う」と危機感を示した。
弁護団の新垣勉弁護士は「拘置満期の前の釈放は、当初から警察への公務執行妨害がでっち上げで(起訴するのに)無理な側面を持っていた」と指摘。「久しく沖縄でなかった警察による弾圧。全国でもビラ配りなどが検挙されており、全国的な流れを背景に治安当局の焦りが見える」と強調した。
事件は10月29日に発生。同署の説明によると、米軍嘉手納基地第2ゲート前でビラを配っていた木津さんらに署員が「交通の妨げになる」として配布をやめるよう指導した後、署員が盗難現場に向かうためパトカーを発進させようとしたが、木津さんが発進を妨げたため逮捕したという。
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