稲嶺恵一知事は本土復帰30周年を迎えた15日午前、県庁で記者会見し、米軍基地問題について「沖縄の問題だけでなく、国民全体で取り組まなければならない重要な問題だ。基地の負担は全国民が公平に負うべきものであることをあらゆる機会をとらえ、訴え続ける」と全国民へのメッセージを送り、基地の整理縮小への決意を重ねて表明した。知事は、30年間の総括として「過去は受け身の要素が高かった」と振り返り、「釣り具"を得たので新たな産業創出に向け、人材育成に力を入れたい」と自立的発展への意欲を示した。19日の復帰30周年記念式典で来県する小泉純一郎首相に対しては「基地問題を最も適切な表現で申し上げたい」と述べた。
稲嶺知事は、復帰30周年を「沖縄振興特別措置法(振興新法)の制定とそれに基づく振興計画により沖縄が新たな展開に向けスタートする重要な年」と位置付け、同法に情報特区や金融特区の創設、大学院大学の設置など多くの特別措置が盛り込まれたことを評価、産業界をはじめ県民が活用し主体的な役割を発揮することに期待した。
また、昨年の衆院外務委員会や全国知事会での日米地位協定の見直し論議が起きていることに触れ「沖縄の基地問題は日本全体の問題であり、ほんのわずかだが一つの動きが出てきた」と前進していることを強調。SACO(日米特別行動委員会)後の基地整理縮小については「最も現実的に可能な方法は何かを模索したい」とし、兵力削減や日米地位協定問題を含め「着実に一歩一歩進めたい」と決意を述べた。
さらに沖縄と日米両政府との基地問題に対する温度差があることについて「もっと沖縄も努力が必要だ」としながら、基地問題は戦後57年継続する問題だとして「イデオロギーや党利党略を離れ、全国の問題として考えてほしい」と全国的な論議の高まりに期待を寄せた。
自立的発展については「通信関連産業は現在の1500億円から10年後に4000億円規模にし、現在の観光収入に匹敵する産業にしたい。健康食品産業も着実に伸びている」と説明、起業へのチャレンジなどを促した。
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