糸満市米須のひめゆり平和祈念資料館(本村つる館長)の2001年度の来観者のうち800人余が昨年9月の米中枢同時テロとアフガニスタンへの報復攻撃で受けた衝撃を感想文に書き残している。感想文からは「アフガニスタンの戦争をやめてほしい」という切実な願いや、「アメリカは世界の警察気取りだ」など米国への批判もあった。同資料館は沖縄戦以外のテーマでは過去にない数として6月発刊の感想文集『ひめゆり』13号でこれらの声を特集している。
01年度、資料館を訪れ感想文を書いた人は1万9815人。ほとんどが沖縄戦やひめゆり学徒隊に関する内容だが、そのうち831人が米中枢同時テロをテーマにした。湾岸戦争(90年度)の227人、PKO派遣(92年度)の276人など、過去の軍事・平和問題に関連した重大事の感想文数を大きく上回っている。
具志川市の小学生は、「ぼくの住んでいる沖縄には基地があり、戦争に巻き込まれるかもしれません。そしたら、日本も戦争に参加するかもしれません」と不安な思いを感想文にぶつけた。
大阪府の大学生は、米国の報復攻撃に対し、「ここに来るまではアメリカの報復攻撃に賛成でした。でも、また同じことを繰り返すのかと思うと、なんとも言えない気持ちになりました」と複雑な心境を記した。鹿児島県の女性は「日本はテロへの報復ということで米国に協力"している。私は反対です。テロとは違う形でおさめる力を日本は持つべきなのです」と訴えた。
沖縄への修学旅行の是非を校内で論議したという青森県の高校生は「もし、あのテロがなかったら、こんなにも深く修学旅行の行き先を考えることはなかった。はっきりとは言えないけれど、今この沖縄への修学旅行をやめるのは現実から目をそむけているように私には思う」と書いた手紙を、資料館の証言員に送ってきた。
本村館長は米中枢同時テロに関する感想文が多数寄せられたことについて、「来観者は、テロや報復攻撃など戦争と平和の問題に敏感に反応している。来観者は命の大切さをひしひしと感じているようだ」と話している。
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