【東京】細田博之沖縄担当相は11日午前、内閣府で記者会見し、沖縄科学技術大学院大学の建設予定地を恩納村谷茶・南恩納地区にすると正式に発表した。細田沖縄相は「恩納村は西海岸のリゾート地で、自然に恵まれ、研究環境が非常に良い。村有地の無償提供の申し出も魅力だ」と述べ、景観や自然環境、用地取得の容易性が選定の理由だったと説明した。また「必ずや成功するはずで、成功させなければならない」と述べ、構想推進の決意をあらためて強調した。政府は今後、同地区への立地を前提に施設計画など同大学の全体計画を策定していく。
会見に先立ち、細田沖縄相は閣僚懇談会で小泉純一郎首相に決定を報告した。小泉首相は「結構だ」と決定を了承した。
糸満市や北中城村の候補地について細田氏は「それぞれ良い候補地で、甲乙つけ難い中、わずかな差で決めざるを得なかった。熱心に誘致活動を展開した関係者の尽力に謝意を表したい」と述べた。
恩納村の候補地はグランドパーク跡地と白雲荘跡地が中心。提供可能面積は280・4ヘクタールで3候補地では最も広い。村有地が87%を占める。村は村有地の無償提供を申し出ており、さらに米軍恩納通信所跡地も提供可能としている。
細田氏は「学校やショッピングセンターなど周囲の環境をきちんと整備しなければならない。できれば敷地内にあればよい。相当広い敷地で、コストも安くなければならない」と述べ、将来の発展の余地を持つ点も選定理由の一つと説明した。
細田氏は学長選任について「(年内に)決めたい。(候補は)少なくとも数人いる」と述べた。また「大変多くの国家的予算を投入する前提で進めているが、民間や学者の協力も必要だ」と述べ、資金確保が最大の課題との認識を示した。
恩納村の候補地は起伏のある傾斜地のため、造成費用が高くつく点や赤土流出などの懸念があったが、内閣府は「地形を生かして階層状に整備すれば造成費用も抑えられ、赤土流出防止も技術的に可能だ」と判断した。
◇稲嶺知事、支援体制づくり強調
稲嶺恵一知事は11日午前、沖縄科学技術大学院大学の恩納村立地が正式発表されたことを受け、県内の有識者らでつくる大学院大学周辺整備検討会(仮称)を設置することを明らかにした。
知事は定例記者懇談会で「各種教育、研究機関の整備充実や那覇空港の拡張整備など交通アクセスの拡充を図り、国際的な科学技術・学術研究の交流拠点を形成していく」と述べ、事業支援の体制づくりを強調した。
選に漏れた糸満市と北中城村への対応については「両市村とも甲乙つけがたく(1カ所に絞られたことには)つらい面もある。いずれも素晴らしい研究環境なので、全県的なバランスを考え、将来有利な特色を生かせるよう国も配慮してほしい」
と述べ、細田沖縄相にも要請済みであることを説明した。恩納村長には同日、電話連絡し「諸課題があるので一緒に努力しようと伝えた」と話した。
◇村づくりの拠点にしたい
志喜屋文康恩納村長の話 大学院大学の恩納村設置決定に心から感謝する。村のみならず県の振興発展に大きく寄与するものと期待し、大学院大学を拠点とする村づくりに胸を膨らませている。村有地の無償提供、自然環境が評価されたと思う。北部振興会ほか各団体の尽力にお礼を申し上げ、今後は大学院大学の設置が円滑に進む体制を整え、国、県と密接な連携を図りたい。
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