大学院大学の設置が正式に決まった11日午前、恩納村役場では「やっと決まった」「歴史的な日だ」と職員や関係者から拍手がわき起こり、歓喜に包まれた。内閣府から連絡を受けた志喜屋文康村長は村民と喜びを分かち合おうと、さっそく村内放送で連絡。役場庁舎には「祝・大学院大学誘致決定」の懸垂幕が設置され、祝賀ムードが一気に高まった。一方、落選"の結果に糸満市、北中城村では「やはりだめだったか」「残念、無念」と一様に落胆。「宿泊や娯楽施設面で負けたか…」との声が漏れた。
心を新たにスタート-。11日午前9時10分、恩納村役場の村長室に入った1本の電話が、村内を歓喜に包んだ。武田宗高内閣府沖縄振興局長からの電話で、大学院大学が恩納村に正式決定したことを確認した志喜屋文康村長は、「今後村としても一生懸命にやります」と、深々と頭を下げ、丁寧に受話器を置いた。電話を終えた志喜屋村長が「やっと決まりました」と周囲で見守る関係者らに報告すると、盛大な拍手が起こった。
電話を終えた志喜屋村長は、村民に吉報を伝えるためすぐさま放送室へ。村内各地の行政放送からは、村の新たなスタートとなる誘致決定の知らせが響いた。庁舎の正面玄関では、多数の職員や関係者らが見守る中、「祝・大学院大学誘致決定」と書かれた懸垂幕が志喜屋村長らによって設置された。
午前10時から行われた記者会見で志喜屋村長は、「歴史的な日となった」と喜びを語りながらも、インフラや環境整備、担当室の設置など、今後の課題を説明し、「4月中にも担当室を立ち上げたい」と、やや緊張した表情で新たな抱負を述べた。
◇別角度の振興策努力/糸満・北中城
【糸満・北中城】11日午前、内閣府の安達俊雄政策統括官は糸満市と北中城村を訪ね、恩納村決定を伝えるとともに県全体の事業として今後の支援を求めた。
糸満市役所を訪れた安達政策統括官は、山里朝盛市長らに大学院大学の建設地が恩納村に決定したことを報告し、これまでの協力に感謝した。
安達政策統括官は記者団に対し、「大学院大学を立地する場所だけの効果ではなくて、みんなが勝利するプロジェクトじゃないといけないと思っている。その点で引き続いての支援をお願いした」と述べた。山里市長は面談後の記者会見で「誘致に至らなかったことをおわび申し上げます」とコメントを読み上げた。選考に漏れた理由としては「甲乙つけがたいということだったが、宿泊施設や娯楽面で評価に影響が出たようだ」と述べた。また、誘致を進めていた喜屋武地区については「内閣府にも協力を求めながら別の角度からの振興を努力したい」と語った。
一方、北中城村でも喜屋武馨村長に、正式に恩納村決定を伝えた。
村長との面談後、安達政策統括官は、選定理由について「北中城村は面積が限られていて、将来の拡張、発展という面で制約があるところが最大のポイントであったと村長に申し上げた」と話した。
また、候補地だった同村の米軍アワセゴルフ場の跡利用については、村、県、政府が一体になって引き続き取り組んでいく姿勢を示した。
喜屋武村長は、「ベスト・イン・ザ・ワールド(世界最高水準)」の理念を守った大学院大学の実現をあらためて要望。面談後の記者団の質問に対し「基地の提供で地域の発展に支障が余儀なくされた経緯もあり、今後政府が責任を持って、情報提供、財政支援をするようお願いした」と話した。
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