県は、離島町村の情報格差の解消と活性化に向け、ブロードバンド(高速大容量)の通信サービスが普及していない離島地域に非対称デジタル加入者線(ADSL)を導入する「離島ブロードバンド環境整備促進事業」に2005年度から3カ年計画で着手する。沖縄振興特別調整費を活用した国の補助事業で、初年度は伊平屋や渡名喜など9つの離島町村でADSL設備を整備。07年度までに竹富島や南北大東島などの整備を進め、県内全52市町村でブロードバンド通信を普及させる見通し。
県情報政策課は「離島の地理的不利性を克服する島しょ県沖縄にとって画期的な事業」と位置付けている。
3カ年の総事業費は約10-11億円を見込む。内閣府沖縄担当部局の05年度の新規事業として認められ、3億9375万円(事業費ベース)が計上された。
ブロードバンド通信は、インターネットを通じた遠隔医療や教育、産業面などで幅広く利用されているが、県内の離島では採算性などの問題から民間事業者による整備が進まず、地理的な情報格差が広がる懸念が生じている。
総務省の調査では、ブロードバンド通信が提供されている市町村の割合を示す普及率が、沖縄は71・2%で全国44位と遅れている。
このため、国、県、離島市町村がADSL施設整備やマイクロ回線などの伝送路更新など、ブロードバンド導入に向けた基盤整備にかかる初期費用を負担。民間事業者による通信サービスを後押しする。事業費負担率は国が10分の8、県と市町村が各10分の1となっている。
事業効果について県情報政策課は「地域の豊かな自然や文化、歴史、特産品などの情報を県内外に発信することで、観光や農林水産業の振興が図られる」と期待。その一方、サービス運用後の維持費用は民間事業者の負担になるため、「地域住民の需要喚起など自治体の自助努力も求められる」としている。
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