《 アッコ研究員の眼》大学入学共通テスト(仮称)の問題例をチェック!


 

大学入学共通テスト(仮称)の問題例が公表
「社会をよく見ている学生は強い!」

 

 5月16日、大学入試センター試験に替えて2020年度から実施される「大学入学共通テスト(仮称)」の国語と数学の問題例が公表されました。

 教科横断型の学習のニーズが増す中、特に国語の問題例は「街並みの景観保護」と「駐車場の使用契約」という極めて実社会に近い題材となっています。日頃から自分たちの住む地域社会に関心があり、消費者としての視点がある生徒と、そうでない生徒では回答に臨む姿勢に差が出ると予測されます。

 景観保護を題材とした問題例は(1)保護区の地図(2)景観保護の方針を伝える資料(3)景観保護に関する住民説明会に参加した父と娘の会話文―という3つのテキストを読み取らなければなりません。文章の読解力だけでなく、複数の資料から統合して読み取った情報を組み合わせ、文章記述で伝える能力が問われています。

 「駐車場の使用契約」を題材とした問題では、問題の中に「甲乙」「返還義務」「譲渡」など、契約に関する熟語も多く含まれました。契約書の条文を引用して、駐車場貸主への反論を記述する問題もあり、学生の生活では普段身近に感じることのない分野が出題されています。

 モデル問題の正答例は字数や文の制限数、必要なキーワード複数を漏らさず入れた場合のみ正答とされています。部分点などは想定されていません。そのため、完璧に回答できた受験者と、そうでない受験者の二極化が想定されます。

 

国語(PDFファイル6.24MB)
国語(PDFファイル6.24MB)
数学(PDFファイル19.5MB)
数学(PDFファイル19.5MB)

大学入試センターのホームページではさらに1問ずつ、国語と数学の問題例が公開されています。
アクセスして確認してみましょう。