来年100周年、新施設開所へ
医療法人八重瀬会 同仁病院
山内 裕樹 院長代理
(東京医科歯科大学整形外科非常勤講師)
―貴院の理念を教えてください。
1918年に開設された前身の宮古同仁医院から通算すると来年創立100周年を迎えます。地域の皆さまのご支援、ご理解のたまものであり心より感謝します。「May I help you?(何かできることはないですか)」と、私たちから声を掛ける精神を原点とし、地域にトップレベルの医療を提供し、信頼される医療施設を目指しています。
―先進医療への取り組みは。
浦添市内の泌尿器科では唯一の手術施設である泌尿器・腎センターのほか、内視鏡センター、整形外科センターや歯科口腔外科などが先進医療に取り組んでいます。
泌尿器・腎センターでは、糖尿病や脂質代謝異常など腎機能障害が増えている中、患者さまの状況に応じた幅広い対応ができるよう準備しております。
整形外科については、私の専門である股関節で、短時間で済み患者さまに負担の少ないMIS(最小侵襲手術)を数多く実践することで評価をいただき、相談も大幅に増えています。ほかにも膝、脊椎、肩、スポーツなど各分野の専門の医師が非常勤で在籍し、高いレベルでニーズに応える形ができています。
内視鏡センターは最新機器システム導入や専門医増員により一層高度な検査や治療・処置が可能となり、土・日の受け入れ体制も確立しつつあります。
歯科口腔外科は近隣の歯科からの紹介が増え、手術数も3年前の5倍以上になりました。中規模病院の良さを生かし連携を取りながら最近話題となっている医科・歯科合同治療に取り組んでいます。
救急専門医も増員し積極的に救急車の受け入れを行うことができるようになりました。近隣の病院や施設と連携しながら地域医療に貢献していきます。
―健康長寿復活への提言を。
本年度から協会けんぽ認定施設となり、より多くの方に当院で健診を受けていただくことが可能になりました。ご自身、ご家族のために健診を受けるよう呼び掛けています。がんの早期発見につながる胃や大腸の内視鏡検査も受けてほしいと思います。
―今後の展望と抱負を。
浦添市大平に在宅介護総合センター「やえせAG(アセンブルガーデン)を来年夏頃の開設を目標に建設を進めています。在宅、介護、医療をトータルで見る形になります。来年度は診療報酬と介護報酬の同時改定があり、介護と医療の綿密な連携を必要とする方向に進むとみられています。今後も地域の皆さまが住み慣れた場所で安心して暮らすことができるよう使命を全うしてまいります。