地域

北部で一足早い成人式 大宜味村、今帰仁村

 【北部】本島北部をはじめ県内各地や離島などでは、年末年始の帰省に合わせて一足早い成人式が行われている。その中で今帰仁村では新成人が母校へテントを寄贈し、感謝の気持ちを表したほか、大宜味村では難病の母の死を乗り越え遺影を抱え式典に参加した男性もいた。それぞれが新たな決意を胸に成人式を迎えた。


母・おさみさんの遺影とともに成人式に出席した崎山星斗さん(右)と伯母のめぐみさん=4日、大宜味村立大宜味中学校

天国の母に「見守って」 大宜味の崎山星斗さん 元日に他界、涙の報告

 【大宜味】難病で闘病生活を約8年間続けた母を1日に亡くしたばかりの新成人、崎山星斗さん(20)=大宜味村役場職員=が4日、母の遺影に見守られながら大宜味中学校体育館で行われた村成人式に出席した。無事に成人を迎えたことを天国の母に報告し、感謝の思いを込めた。
 星斗さんの母おさみさんは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患い、入院しながら闘病を続けてきた。1日に容体が急変し、43歳の若さで帰らぬ人となった。星斗さんは母が闘病中は伯母の崎山めぐみさん(48)と2人で生活してきた。死去から3日後となる成人式に出席するか悩んだが、おさみさんも星斗さんの成人式を楽しみにしていたことも考え、めぐみさんと相談して出席することを決めた。
 会場では、めぐみさんがおさみさんの遺影を大事に抱いて出席した。宮城功光大宜味村長から記念品を受け取り、言葉を掛けられて涙ぐんだ星斗さんは「無事に成人式ができた。これからも見守ってください」と天国の母への思いを込めた。
 めぐみさんは「(おさみさんは)息子が成人する姿を見たがっていた。とても喜んでいると思う。『おめでとう』と言いたいのではないか」と妹の思いを代弁した。(古堅一樹)

「感謝 形に」母校にテント 今帰仁中8期生、後輩支援


母校の今帰仁中学校へ感謝の気持ちを込めたテント2張を寄贈する新成人ら=4日、今帰仁村の同校

 【今帰仁】新成人となった今帰仁中学8期生(117人)が地域への恩返しを目的に4日、村を介して母校へテント2張りを贈呈した。同様の寄贈は同校では初めて。同校であった贈呈式には多くの新成人が駆け付け、恩師や地域住民らに感謝を述べた上で「中学生活が充実したものとなり、夢を持てるようになってほしい」と後輩らに激励のメッセージを送った。
 今回の取り組みは昨夏、同級生数人が集まった際に「形に残り、有効活用してもらえる贈り物をしよう」と発案。不足しているテントを母校へ贈ることを決め、資金を集めた。同級生には巨人軍投手の平良拳太郎さんもおり、資金造成に協力したという。
 発起人の仲宗根海斗さん=会社員=は「頼りになる先輩が周りにたくさんいることを分かってほしかった」と思いを語った。仲里正作さん=同=は「感謝の気持ちの第一歩。これからもさまざまな形で恩返しがしたい」と話した。我那覇駿さん=名桜大2年=は「みんなが快く対応してくれた」と仲間らにも感謝を示した。
 贈呈式で喜友名悟校長は「早速活用していきたい」とあいさつ。新成人らが中学1、2年時に教頭を務めた新城敦村教育長は「中学時代の姿を昨日のように思い出す。このような企画をしたみんなの成長がうれしい」と述べた。(外間崇)