社会

旧久茂地小に尋常小跡か 礎石発見、発掘調査へ

旧久茂地小学校グラウンドで見つかった戦前の「久茂地尋常小学校」の遺構とみられる礎石や石列=2015年3月、那覇市久茂地の同所(市文化財課提供)

 2014年に閉校となった那覇市久茂地の旧久茂地小学校グラウンドで、戦前の久茂地尋常小学校の遺構とみられる建物の基礎「礎石(そせき)」と石列が見つかっていたことが16日までに分かった。市文化財課が15年3月に実施した試掘で見つかったもので、埋蔵文化財として16年度当初予算に同所の発掘調査費を計上している。久茂地尋常小は、琉球王朝時代の上級神女「那覇大阿母(おおあむ)」の屋敷跡に設置された歴史的経緯もあり、4月以降の発掘調査での関連遺物発見が期待されている。

 久茂地尋常小は1911年に建設された。校舎は44年の10・10空襲で焼失したが、戦後に久茂地小として再開。2014年に閉校した同小跡は老朽化した市民会館の移転先となっている。市文化財課によると、市内では戦前の尋常小跡の発掘例はなく、今回の久茂地小跡で発掘調査が行われた記録もないという。
 15年3月の試掘では、地中約20センチで方形の礎石とそれに伴う長方形の石列を確認した。礎石は一辺約30センチ。石列は直線に伸び、それぞれの礎石をつないでいる。上部には焼土と炭の面があり、担当者は「空襲で焼けた校舎の痕跡ではないか」と推測している。
 市の新市民会館建設室によると、16年度は基本設計を行うため、事業推進に影響しないという。今回の調査はグラウンド部分が対象だが、今後の工事で校舎など構造物の地下から新たな遺構が発見される可能性もあり、担当者は「その場合は調整が必要になるだろう」と述べた。



琉球新報