カツウダケエビネ、北部山中で生育


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【北部】本島北部だけに自生するカツウダケエビネが、北部の山中でひっそりと咲いていた。

 花はシックな感じでかわいい。石灰岩地の自然林内で生えるが、近年は乱獲などで激減して個体数も少なく、自生種はなかなか見つからない。
 3月中旬ごろから花茎が伸び、十数個ほどの花を付ける。花は径3センチほど。花弁とがく片が茶色で唇弁は白。葉は楕円形(だえんけい)で、長さ20センチ余り、幅は約10センチ。
 名前は嘉津宇岳に自生するものにちなんで付けられた。県は絶滅危惧1A類(ごく近い将来に絶滅の危険性が極めて高い)に指定している。
(幸地光男通信員)