真っ黒オオゴマダラ発見 20万匹に1匹


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発見されたオオゴマダラの黒化型=2日、那覇市内

 日本最大のチョウ、オオゴマダラの黒化型(こっかがた)が見つかった。羽根のほとんどが黒に変異した個体で、首里城下にチョウを翔ばそう会のメンバーが観察していたさなぎからかえった。黒化型の出現は10万~20万匹、期間にして20~30年に一度とされるが、同会での確認は2013年に続き2度目。短い期間での再確認に翔ばそう会の大城安弘会長は「非常に珍しいこと」と驚いている。

 翔ばそう会副会長の金城弘子さんが南風原町内の実家で見付けたさなぎを自宅に持ち帰り観察していたところ、10月14日の早朝に羽化しているのに気が付いた。ほとんどが黒で、羽根の付け根と縁に白地に黒まだらの紋様がわずかに残るオオゴマダラに、金城さんは「本当に驚いた」と振り返った。

 13年に見つかった際、大城会長は黒化型と普通型の交配で、その後、雑種3世代の幼虫まで飼育したが、黒化型は現れなかった。今回の個体も前回と同様に雌。大城会長は「前回は幼虫が病気で全滅してしまった。3世代以降の交配を続け、黒化の出現を確認したい」と話している。

英文へ→One-in-200,000 black rice paper butterfly discovered in southern part of Okinawa Island