勇壮な櫂さばき 糸満ハーレー 新島、5年ぶりV


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 【糸満】旧暦5月4日のユッカヌヒーに当たる29日、大漁と航海安全、家内繁盛を祈願する「糸満ハーレー」(同行事委員会主催)が糸満漁港中地区で開かれた。ハーレーシンカ(こぎ手)たちが勇壮なエーク(櫂)さばきを見せ、会場は熱気に包まれた。

息の合った勇壮な櫂さばきを見せ、「新島」が勝利を収めたアガイスーブ=29日、糸満市の糸満漁港中地区

 糸満の古い集落「西村」「中村」「新島」が競い合う幕開けの御願バーレーは、西村が勝利。青年団、中学生、クンヌカセー(転覆)でも西村が勝った。しかし2150メートルを競うクライマックスのアガイスーブは、西村と新島が最後まで大接戦を繰り広げ、新島が5年ぶりに勝利し総合優勝を果たした。タイムは12分17秒54だった。

 アガイスーブで新島の一番エークを務めた上門悠輝さん(24)は「今年でハーレーを降りる30代のシンカのためにも負けて終わらせてはいけないと10代、20代が頑張った。応援してくれた人たちにも恩返しできた」と喜びを語った。

 糸満市名城や南城市奥武島、八重瀬町港川、石垣市など県内各地でもハーリーが行われた。