珍鳥ナンヨウショウビン 沖縄本島で初確認


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沖縄本島で初確認されたナンヨウショウビン=15日午後6時51分、漫湖のマングローブ林(具志堅千恵子撮影)

 東南アジアに生息し、日本国内では沖縄でしか報告事例のないナンヨウショウビン(カワセミ科)が15日、那覇市と豊見城市にまたがる漫湖のマングローブ林で確認された。沖縄本島で確認されたのは初めて。鳥の観察歴50年以上で第一発見者の比嘉邦昭沖縄野鳥研究会代表は「とても美しく興奮するような出合いだった」と喜びの胸中を語った。

 ナンヨウショウビンは全長約24センチで、コバルトブルーの羽と白い腹が特徴。アフリカやオーストラリア、インド、東南アジアなど広範囲に分布する。国内では1975年に石垣島の名蔵アンパル干潟で初めて確認されて以降、西表島や宮古島、久米島などで数例の観察記録がある。

 沖縄野鳥の会の山城正邦会長は「漫湖で一度は見たいと思っていた。夢がかなった」と興奮を隠しきれない様子。どこから飛来してきたのか詳細は不明だが「漫湖で羽を伸ばし、くつろいでほしい」と述べた。

 今後、最長1週間ほど漫湖周辺にいる可能性が高いが、山城さんは「観察する際にはぜひ静かにそっと見守るなどのルールを守ってほしい」と呼び掛けた。