県産イチゴ 海外へ初出荷 シンガポールで販売 沖縄・南城市の観光農園


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
当日の朝に摘んだイチゴを箱詰めする「美らイチゴ」の従業員=24日、南城市玉城の「美らイチゴ」

 【南城】南城市のイチゴ観光農園「美らイチゴ」(小野田安宏社長)が、栽培するイチゴのシンガポール輸出を試験的に始めた。同社によると、県産イチゴの海外輸出は県内初という。

 17日に初出荷したイチゴ70パックは、シンガポールの幹線・オーチャードロード周辺にある飲食店で、陳列から1時間ほどで完売した。

 野口豪副社長(32)は「手応えを強く感じている」と今後の販路拡大に意欲を示している。

 「美らイチゴ」は糸満市と南城市にハウスを持ち、イチゴ狩りを楽しめる県内最大規模のイチゴ園だ。常時5~6種類の品種を育てている。輸出するのは南城市のハウスで、その日の朝に収穫したイチゴ。

 野口副社長は「収穫からシンガポールの店舗陳列まで30時間ほどしか掛からない。味はもちろん、鮮度の良さも好評を得ているようだ」と語る。

 24日は朝から従業員ら4人で、2回目の輸出作業を進めた。野口副社長もイチゴの箱詰め作業にあたり、「まだ少ない量しか輸出できないので増やせるよう挑戦したい。シンガポール以外の海外にも輸出できるようにしたい」と話した。