芸能・文化

字幕付き邦画が好評 聴覚障害者ら喜ぶ

日本語の字幕付きで上映された「博士の愛した数式」

 耳が不自由な人のために日本語字幕が付いた邦画の上映が25日、那覇市おもろまちのシネマQで始まった。県内では障害者を対象にした映画上映が少なく、関係者らは「邦画がやっと楽しめる」と喜んでいる。26日も上映される。
 映画は「博士の愛した数式」(小泉尭史監督、寺尾聰、深津絵里、齋藤隆成ら出演)。将来を嘱望されていたが、交通事故で80分しか記憶が持たなくなった数学博士と家政婦、家政婦の息子との交流を通じて数字や数式の魅力を深める物語。

 字幕版のほか、視覚障害者用にFM音声を利用した「音声解説版」を、住友商事と東急レクリエーションが制作した。字幕版は5本制作された。1月下旬から2月にかけて全国35館で上映され、沖縄が最後となる。
 配給したアスミック・エースエンタテインメント(東京、椎名保社長)の荒木美也子プロデューサーは「これからも健常者と障害者が一緒に映画を楽しめるよう取り組みたい」と話した。
 シネマQには「日本語字幕をもっと増やしてほしい」などの要望が寄せられているという。県難聴・中途失聴者協会の酒井鋭二会長は「映画といえば、字幕付きの洋画を鑑賞する場合が多く、邦画はこれまであきらめていた。字幕があれば、周囲の人と同じように楽しめる。思い切り感動したい」と上映を喜んでいた。