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縄文の石棺墓発見 南城市玉城武芸洞

洞穴内で初めて発見された石棺墓。頭骨や鎖骨部分などが見られ、保存状態の良さが分かる=南城市玉城字前川の武芸洞内

 【南城】南城市玉城字前川の「ガンガラーの谷」内(おきなわワールド隣接)にある「武芸洞」入り口付近で、縄文時代晩期(約2千年前)と考えられる石棺墓一基が発見され、中からは大人の人骨一体と子どもの人骨一部が確認された。

石棺墓は、読谷村や宜野湾市の遺跡2カ所で発見されているが、洞穴内から発見されたのは初めて。
 土肥直美琉大医学部准教授(形質人類学)は「洞穴内の発見で人骨の保存状態も良く、当時の人の顔つきも調べられる。約1万3千年前の港川人から縄文時代までの空白を埋める可能性のある発見」と期待する。
 武芸洞は、港川人が発見された港川フィッシャー遺跡に近く、イノシシ骨や石斧(せきふ)などが発見されたことから、県立博物館・美術館と沖縄更新世遺跡調査団は昨年11月から同現場の調査を行っている。石棺墓は23日に発見された。
 洞穴内では、縄文時代前期(約6千年前)の爪形文土器も南部地域で初めて出土しており、石棺近くに火をたいた炉の跡もあることから、今回の調査で武芸洞が縄文時代前期から晩期まで生活場や墓域として利用されていたことが明らかになった。
 石棺墓は、石を四角い棺おけ状に配列し、石蓋をかぶせた縄文晩期から弥生期の墓。発見された石棺は、縦2メートル、幅80センチ、深さ40センチ。大人の人骨は、うつぶせで顔を横に向けた状態で寝かせられ、副葬品のシャコ貝も確認されている。
 発掘調査は30日まで。29、30の両日は、小中学生を対象に無料の見学会を開く。問い合わせはおきなわワールド098(949)7421。