残り3分 奇跡のチヌ


社会
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 11日、糸満一文字を舞台に2011シマノジャパンカップクロダイ(チヌ)釣り選手権沖縄大会が開催された。来年行われる全国大会出場権を目指し総勢75人が通称ナベ堤、L文字、養殖場前に分かれて午前7時から競技を開始した。

 しかしこの日は魚の活性が悪く釣れるのはビタローやガーラなどの餌取りばかりで、午前10時までの前半ではターゲットのチヌは釣れなかった。後半戦になっても各選手苦戦する中、ラスト30分になって名嘉山悟さんが規定ギリギリの25センチのチヌを釣り上げた。そしてラスト20分になって、潮止まりからゆっくりと潮が動きだすと、L文字の先端で竿(さお)を出していた渡嘉敷正輝さんのポイントに良い感じの濁りが入ってきた。ラストチャンスと思った渡嘉敷さんはコマセをまき、しっかりと棚をキープするために、ガン玉を打ち、敷石の境目を丁寧に探った。
 いよいよラスト3分になって渡嘉敷さんの浮きが入った。アワセを入れると軟調子のチヌ竿が大きく弧を描いた。慎重にやり取りをして水面に浮いてきたのは33センチ、580グラムのチヌで見事、栄冠を勝ち取った。なお上位2人には来年行われる全国大会出場の権利が与えられた。主な結果は次の通り。(敬称略)
 1位 渡嘉敷正輝 33センチ、580グラム チヌ▽2位 名嘉山悟 25センチ、240グラム チヌ▽3位 阿金聰之 540グラム チヌマン
 天気の悪い日が続きますが、マナーを守って安全に釣りを楽しみましょう。
 (おきなわ釣王国社・仲栄真修)

11日、2011シマノジャパンカップクロダイ釣り選手権沖縄大会で上位入賞した左から阿金さん、渡嘉敷さん、名嘉山さん
7日、那覇一文字で80センチ、8.52キロのアカナーと67センチ、3.66キロのガーラを釣った斉藤哲也さん
7日、那覇一文字で82センチ、6.58キロのオーマチを釣った上原さん
8日、浜比嘉で1・84キロのアオリイカを釣った東仲村孝彦さん
7日、恩納海岸で1・59キロのアオリイカを釣った比嘉一平さん
8日、那覇一文字で65センチ、3.64キロのムネアカクチビを釣った花城清治さん
3日、44センチ、1・8キロのチヌを釣った饒波春樹くん